術後の目を保護するため、サングラス姿で出席された美智子さま(1月2日、東京・千代田区 撮影/田中麻以)
「上皇上皇后両陛下は、あくまでも令和皇室の主役である天皇皇后両陛下に判断を委ねられたはずです。そこで、天皇皇后両陛下から上皇上皇后両陛下に“ぜひ出ていただきたい”というお申し出があったものと推察されます。立ち位置などについて宮内庁幹部とすりあわせた上で、お願いをされたのかもしれません。
約200年ぶりの生前退位によって成立した令和皇室は、天皇ご一家の中に天皇経験者が2人おられるという、新しい状況に置かれています。前例を参考にできず、難しい判断もあると思われます。それでも、一緒に国民の前に立つことによって、令和皇室が一丸になっている様子が伝わり、今後の皇室にとって大きな意味を持つと、天皇皇后両陛下が判断されたのでしょう」
◆美智子さまと共に並び立ちたい
また、国民全体に敬慕された美智子さまという先達の前で、雅子さまも萎縮されることがないわけではないだろう。
「雅子さまはとにかく“気遣いの人”です。昨年の誕生日文書でも、美智子さまへの感謝とお体の心配の気持ちを記されるなど、“美智子さまを立てる”ことを欠かしません。そうした尊敬のお気持ちを持たれている雅子さまだからこそ、今回の一般参賀で『美智子さまと共に並び立ちたい』という行動をされたのでしょう」(前出・宮内庁関係者)
天皇皇后両陛下は昨年12月26日、台風19号で大きな被害を受けた福島県と宮城県を訪問された。
「23日が上皇陛下の誕生日、25日に大正天皇例祭の儀に臨まれるという多忙なスケジュールの中で、どうしても年内に訪問したいという強い思いを実現されました。今後も、そうした両陛下のお気持ちが前面に表れたお出ましが増えていくことでしょう」(別の宮内庁関係者)
被災地訪問当日、小雨が降る寒空の下でも、出迎える人々に笑顔を見せられた雅子さま。美智子さまが紡いでこられた“祈りの思い”を、雅子さまは受け継がれている。
※女性セブン2020年1月16・23日号