国内

新年一般参賀、上皇上皇后両陛下出席の背景に雅子さまの思い

新年一般参賀にて、両陛下と上皇上皇后陛下(撮影/横田紋子)

 国民の前で、雅子さまと美智子さまが並び立たれるのは、昨年5月の譲位後、初めてのことだった。それが実現したのは、ほかでもない雅子さまの陰ながらの深いお気遣いがあったからではないだろうか。

 *
《本年が災害のない、安らかで良い年となるよう願っております》。令和の時代になって初めて行われた新年一般参賀で、天皇陛下はこうお言葉を述べられた。1月2日の東京は見事な冬晴れ。澄んだ空の下、皇居・宮殿前の広場には天皇陛下や雅子さまのお姿をひと目見ようと、約6万9000人が押し寄せた。

 今回の一般参賀の午前の部には、上皇上皇后両陛下も出席された。

「天皇皇后両陛下が中央に立たれ、右側に上皇上皇后両陛下が立たれました。美智子さまはこれまで決まって上皇陛下の左側に立たれていましたが、今回は右。慣れない立ち位置に戸惑う様子も見られましたが、その後はつつがなくお出ましを終えられました」(皇室記者)

 美智子さまはあまりお手振りをされず、天皇陛下がお言葉を述べられている間などは体を陛下側に向け、一時的に小さく遠慮がちに腰元でお手振りされたに止まった。

「陛下の左隣に立たれた雅子さまはときおり陛下と顔を見合わせて笑顔を見せられ、仲睦まじい様子が伝わってきました」(前出・皇室記者)

 参列者からは、「天皇陛下万歳」の声に交じって、「雅子さま、がんばれ」「美智子さま、ありがとう」といった声が飛び交っていた。

 今回の新年一般参賀は、開催前から上皇上皇后両陛下のご出席が注目されていた。

「退位されてから初めての一般参賀で、両陛下がお出ましになるのかさまざまな憶測を呼んでいました。新年一般参賀は公式行事であり、公務に相当するものといえます。原則すべての公務を退かれた上皇上皇后両陛下ですが、年に一度、国民から祝賀を受けていただきたいという天皇皇后両陛下のお気持ちと宮内庁の判断があったのでしょう」(皇室ジャーナリスト)

 美智子さまのご体調も心配されていた。昨年6月に白内障、9月に乳がんの手術を受けられ、手術が無事済んだとはいえ、体力の快復が充分に進んでいるか懸念があった。

「昨年12月には、9月頃から嘔吐されることが数回あったと発表されました。時には血が混じる時もあり、“ストレスが要因ではないか”という宮内庁上皇職の見解も明らかにされました」(前出・皇室ジャーナリスト)

 美智子さまのストレスは、平成と令和の天皇陛下の“二重権威”懸念について週刊誌が報じたからだとも指摘された。

「上皇陛下や美智子さまが、天皇皇后両陛下よりも前面に出ようとされることは到底考えられません。今の天皇陛下を最も盛り立てようとされているのが、上皇上皇后両陛下だからです。

 懸念されるのは、上皇上皇后両陛下が先頭に立たれてきた時代の皇室に執着し、両陛下に強すぎる思いを寄せる一部の宮内庁職員や側近たちがいること。令和の天皇皇后両陛下を支えるべく、宮内庁は一丸となるべきでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)

 そうした状況のなか、美智子さまを皇居・宮殿のベランダへと動かしたのは、雅子さまのご覚悟だったのではないかと、宮内庁関係者が明かす。

5回にわたる新年一般参賀を無事終えられた(1月2日、東京・千代田区 撮影/田中麻以)

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
リモートワークや打合せに使われることもあるカラオケボックス(写真提供/イメージマート)
《警視庁記者クラブの記者がカラオケボックスで乱痴気騒ぎ》個室内で「行為」に及ぶ人たちの実態 従業員の嘆き「珍しくない話」「注意に行くことになってるけど、仕事とはいえ嫌。逆ギレされることもある」 
NEWSポストセブン
「最長片道切符の旅」を達成した伊藤桃さん
「西国分寺から立川…2駅の移動に7時間半」11000kmを“一筆書き”した鉄旅タレント・伊藤桃が語る「過酷すぎるルート」と「撮り鉄」への本音
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱親方と白鵬氏
旧宮城野部屋力士の一斉改名で角界に波紋 白鵬氏の「鵬」が弟子たちの四股名から消え、「部屋再興がなくなった」「再興できても炎鵬がゼロからのスタートか」の声
NEWSポストセブン
環境活動家のグレタ・トゥンベリさん(22)
《不敵な笑みでテロ組織のデモに参加》“環境少女グレタ・トゥンベリさん”の過激化が止まらずイギリスで逮捕「イスラエルに拿捕され、ギリシャに強制送還されたことも」
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
荒川静香さん以来、約20年ぶりの金メダルを目指す坂本花織選手(写真/AFLO)
《2026年大予測》ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート 坂本花織選手、“りくりゅう”ペアなど日本の「メダル連発」に期待 浅田真央の動向にも注目
女性セブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン