国内

小泉大臣の育休 パフォーマンス批判を覆すためにすべきこと

第1子誕生について質問を受け、笑顔を見せる小泉環境相(時事通信フォト)

第1子誕生について質問を受け、笑顔を見せる小泉環境相(時事通信フォト)

 1月17日、小泉進次郎環境相と妻の滝川クリステルさん(フリーアナウンサー)の間に、第1子が誕生した。小泉大臣は仕事をセーブしながら育児休業を取得することを表明しているが、パフォーマンス批判も出ている。男性会社員の育休取得率がなかなか上がらない中で、小泉大臣は国民の代表としてどう育休の務めを果たすべきなのか──。働く主婦の調査機関「しゅふJOB総合研究所」所長兼「ヒトラボ」編集長の川上敬太郎氏が助言する。

 * * *
 小泉進次郎環境相が、3か月で計2週間程度の育児休業を取得すると発表した。しかし、賛否両論が巻き起こっているという。

 小泉大臣も一人の人間であり、夫である。小泉“氏”という個人が、家庭の中で育休の必要性を感じて取得したいと考えることを周囲が批判するなど余計なお世話だ。小泉氏の家庭運営に対して責任が取れる立場にいるのは、小泉氏と妻の滝川クリステル氏のお二人以外にはいない。

 しかし、小泉“大臣”の有休取得に対して賛否の声が上がるのは致し方ない気もする。国務大臣という要職にあることに加え、昨今の週刊誌報道などのマイナスイメージをカモフラージュするパフォーマンスのように見えてしまう面もあるからだ。

 それでも、小泉大臣の育休取得を応援したいと思う。様々な声に惑わされることなく、大いに育児に取り組んでいただきたい。

 そのうえで、危惧していることがある。

 小泉大臣の育休取得への注目度が高いだけに、メッセージの伝わり方によってプラスにもマイナスにも働く可能性があることだ。もちろんプラスに働くのであれば何も言うことはない。ここでは、懸念されるマイナスに働いてしまうケースについて取り上げたい。

 ポイントは大きく3つある。(1)育休する当事者としての手本を示すことができるか(2)育休が取りやすい組織環境を構築できるか(3)仕事で成果を出すことができるか──。

 1つ目に挙げた「育休する当事者としての手本を示すことができるか」については、さらに三つのテーマに分けられる。一つは自身が主体として育児を行うこと。もう一つは、父として育児を楽しむこと。そして、妻のキャリアを尊重することだ。

 育休とは、育児休暇だと誤解されることがある。実際には、休暇ではなく育児休業だ。稼ぐための仕事は行わないものの、何もせずに休むわけではない。“育児”という務めを果たすための休業だ。

 子どもをお風呂に入れたりオムツを変えたりするのはもちろん、掃除、洗濯、炊事といった付随する家事も自らが主体となって取り組まなければ意味がない。小泉大臣の日々の育児風景がSNSなどでアップされれば、夫が育児の主体として取り組むことが自然な形で世間に浸透していく後押しになるのではないだろうか。

関連記事

トピックス

大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン
イセ食品グループ創業者で元会長の伊勢彦信氏
《小室圭さんに私の裁判弁護を依頼します》眞子さんの“後見人”イセ食品元会長が告白、夫妻のアパートで食事した際に気になった「夫としての資質」
週刊ポスト
ブラジルの元バスケットボール選手が殺人未遂の疑いで逮捕された(SNSより、左は削除済み)
《35秒で61回殴打》ブラジル・元プロバスケ選手がエレベーターで恋人女性を絶え間なく殴り続け、顔面変形の大ケガを負わせる【防犯カメラが捉えた一部始終】
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
《ルフィ事件》「腕を切り落とせ」恐怖の制裁証言も…「藤田は今村のビジネスを全部奪おうとしていた」「小島は組織のナンバー2だった」指示役らの裁判での“攻防戦”
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月12日、撮影/横田紋子)
《麗しのロイヤルブルー》雅子さま、ファッションで示した現地への“敬意” 専門家が絶賛「ロイヤルファミリーとしての矜持を感じた」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ツアーに本格復帰しているものの…(左から小林夢果、川崎春花、阿部未悠/時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》川崎春花、小林夢果、阿部未悠のプロ3人にゴルフの成績で “明暗” 「禊を済ませた川崎が苦戦しているのに…」の声も
週刊ポスト
三原じゅん子氏に浮上した暴力団関係者との交遊疑惑(写真/共同通信社)
《党内からも退陣要求噴出》窮地の石破首相が恐れる閣僚スキャンダル 三原じゅん子・こども政策担当相に暴力団関係者との“交遊疑惑”発覚
週刊ポスト
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
【「報道特集」での発言を直撃取材】TBS山本恵里伽アナが見せた“異変” 記者の間では「神対応の人」と話題
NEWSポストセブン