さらに恐ろしいのは、ウイルスが突然変異して毒性や感染力が強まることだ。実際に中国現地では、アメリカ国立衛生研究所が「今後ウイルスの進化によって、ヒトからヒトへの感染の可能性が高まる」との見解を示したと報じられた。SARSやMERSのような感染力の強い「殺人ウイルス」に変異するリスクもあるのだ。

 発生のタイミングも最悪だ。折しも中国では1月25日の春節(旧正月)に合わせた大型休暇を前に、国民の“大移動”がすでに始まっている。

「中国政府は、2月18日までに延べ約30億人が車や鉄道、飛行機などで国内外を移動すると発表しました。去年の春節は600万人が海外で休暇を過ごしましたが、中国の大手旅行会社によれば、今年の海外旅行先の一番人気は日本。大阪、東京、京都、沖縄など中国人に人気の観光スポットを中心に、約70万人が来日すると見込まれています。新型ウイルスに感染した患者が入国した場合、“春節パンデミック”が懸念されます」(全国紙社会部記者)

 日本当局はウイルス上陸を防ぐための「水際作戦」を実施するが、念には念を入れて対策を講じておきたい。

「外国人が来日する際には検疫で、病歴や武漢への渡航歴などをチェックされるので、過度の心配は無用です。また感染力があまり強くないウイルスなので、基本的にかぜと同じ予防対策をしておけば大丈夫です。手洗いやうがい、人混みでのマスク着用を心がければ、新型コロナウイルスの感染予防にも充分な効果が見込めます」(原田さん)

 日々の心がけが大切だ。

※女性セブン2020年1月30日号

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