ライフ

明智光秀、現代の大河ドラマのあり様としてふさわしい理由

大河ドラマでは長谷川博己が光秀を演じる(写真/AFLO)

 悪役として描かれることが多い明智光秀を主役に据えたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』がいよいよ始まった。裏切り者のイメージが強い光秀は、大河ドラマの主人公としてはふさわしくないとされてきた。だが、現代の視聴者に共感されやすいドラマを描く上で、光秀にはふさわしい側面があった。『東大教授がおしえる やばい日本史』などベストセラーを連発する歴史学者の本郷和人氏が、光秀の真実をわかりやすくレクチュアする。

 * * *
 大河ドラマ『麒麟がくる』が始まりました。主役は明智光秀です。その影響もあって光秀は大ブームですね。僕のところにも「光秀について語ってくれ」という依頼が増えています。

 織田信長を裏切った光秀は、石田三成と並んで時代劇では「永遠の敵役」です。大河の長い歴史の中でも光秀が主役になったのは初めてのこと。新味のある物語が少なくなっていくなかで、NHKもついに“禁じ手”を使ったということかもしれません。

『麒麟がくる』は、2週間ほどスタートがずれ込みました。美濃の有力大名・斎藤道三の娘で、後に信長の正室になる濃姫を演じるはずだった沢尻エリカさんに色々と問題があったせいで、川口春奈さんが代役になったからですね。

 大河では、濃姫は光秀の「いとこ」だそうです。濃姫の母(道三の妻)は光秀の叔母にあたる「小見の方」となっており、これは司馬遼太郎先生の『国盗り物語』の設定を踏襲しているんですね。それなら確かに濃姫は重要な役どころです。

 ただし、この血縁関係はあくまでフィクション。光秀の生涯、とくに前半生についてはほとんど解明されていません。生年月日さえ不明で、没年55歳(享禄元年生まれ)説と67歳(永正13年生まれ)説のどちらが正しいかすらわかっていない。

関連記事

トピックス

「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
悠仁さまの「加冠の儀」に出席された雅子さま(時事通信フォト)
《輝きを放つシルク》雅子さま、私的な夕食会で披露した“全身ゴールド” ファッション専門家「秋を表現された素晴らしい一着」
NEWSポストセブン
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
クイズ企画が人気を集めている『新しいカギ』の特番が放送される(公式HPより)
《1コーナーから2時間特番に》『新しいカギ』「高校生クイズ何問目?」が高校生から高い支持 「純粋にクイズを楽しめる」「負けても納得感」で『高校生クイズ』との違いも 
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン