国内

安倍首相 総裁4選ではなく「任期1年延長」の秘策あり

権力維持に秘策あり?(時事通信フォト)

 昨年12月29日、安倍晋三・首相はBSテレビ東京の番組『NIKKEI 日曜サロンSP』に登場し、ポスト安倍について岸田文雄・政調会長、茂木敏充・外相、加藤勝信・厚労相と並べて菅義偉・官房長官の名前を挙げた。首相が菅氏を後継首相候補の1人に名指ししたのは初めてだ。

「菅さんはその言葉を聞いてゾッとしたのではないか」と語るのは自民党ベテラン議員だ。

「次期総裁選への出馬に意欲満々な岸田、茂木、加藤の3人は総理に名前を出してもらって喜んでいる。しかし、菅さんはマスコミではポスト安倍の有力候補と報じられていても、本人は一貫して『総裁選に出る気は全くない』と否定してきた。総理に忠誠心を疑われないために神経質なほど総裁候補と言われることを嫌がっている。

 安倍総理はそれを百も承知のはずなのに、IR汚職事件や側近の河井夫妻の公選法違反などで菅さんがバッシングを受けている微妙な時期に総裁候補として名前を挙げた。総理の真意がどうであれ、うがち過ぎた見方をすれば、“こいつは総理を狙っているぞ。もっと叩いていい”とけしかけているように聞こえる」

 優勢に立ったかに見える安倍陣営にも決定的な弱点がある。安倍首相が後継者候補に挙げた岸田氏、茂木氏、加藤氏の“イエスマン3人衆”は首相にとって忠臣ではあっても、菅陣営の総裁候補である河野太郎氏や小泉進次郎氏と比べると国民の支持が圧倒的に低いことだ。自民党竹下派の中堅議員はこういう。

「次の総理・総裁は国政選挙6連勝の安倍さんに代わる総選挙の顔になれる人でなければならないが、いくら安倍さんが推しても、名前の挙がった3人の誰が総理でも自民党は選挙に負ける。だから菅さんや二階さんは選挙に勝てる総裁を擁立しようとしている」

関連記事

トピックス

球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン