この日初めて訪れたという同じ会社に勤める3人組は「通勤途中のバスからいつも眺めてるんだけど、楽しそうで輝いて見えてさ」と、今日は途中下車して、早速、浅草通りに面した店の軒先に出されたテーブルに陣取った。
「隅田川の風を感じながら東京スカイツリーの頭を眺めて飲むことができるのが一興ですね」(30代、男性)
「まっすぐ帰りたくなくて…」と週6で通う客がプシュッと開けたのは2本目の焼酎ハイボール。
「ちょっと愚痴言って帰るのが日課。ママが聞き上手だからつい寄っちゃう。ここで飲むといつもより美味しい。よ~く冷えていて、“ギン冷え”が最高。甘くないから好き」(50代、男性)
常連も一見も仲良くほろ酔い。美加さんを慕って集まる下町家族を、ビル越しの東京スカイツリーが遠慮がちに見下ろしている。