ライフ

自律神経の名医 ストレスで苦しむ人は腸内環境の改善を

小林教授が推奨する腸内環境改善法とは

 仕事で強いストレスを感じる労働者の割合は58.3%にも及び(2018年厚労省発表)、「働き方改革」の本質は、肉体面よりメンタルヘルス対策にあるとも言われている。職場だけでなく、SNS上の人間関係が原因で精神を病む人も多い。これに対して、自律神経研究の第一人者である順天堂大学医学部の小林弘幸教授は、最新刊『不摂生でも病気にならない人の習慣』の中で、精神的な疲労に対する“意外な解消策”を説いている。その方法とは?

 * * *
 現代社会は、ストレスだらけです。とりわけビジネスパーソンは精神的疲労が蓄積し、疲労困憊している人は少なくないでしょう。

 では、その疲労をどう取り除くか。スポーツで汗をかく。カラオケで歌いまくる。飲んで騒ぐ。人それぞれ、いろいろなストレス発散の仕方があると思いますが、実際、そのことで精神的疲労がどれほど軽減されたか、追跡している人はいるでしょうか。結論から言えば、「実はそれほどでも……」という人が多いのです。

 なぜなら、メンタルヘルスの不調は「腸内環境」に原因があることが多いのです。私の便秘外来には、毎日多くの患者さんがやってきます。こうした患者さんの中には、うつ病を患っている方や、メンタルヘルスの不調を抱えている方が少なからずいます。

 こうした患者さんの便秘や下痢が改善すると、実は鬱症状やメンタルヘルスの不調がなくなる場合が多いのです。

 なぜか。それは腸管が血液の質を決める働きを担っているからです。栄養を含んだ良い血液が送り出されているならいいのですが、腐敗物質や毒素を含んだ悪い血液が全身に回っている場合は、当然、体のあちこちで問題が出てきます。

 太りやすくなる、全身の疲労感、老化なども、腸内環境の悪化がひとつの原因です。さらに、この時、血液中の赤血球も変形し、酸素の運搬がうまくいっていないことがわかっています。結果、全身の細胞は、酸素不足の状態に陥ります。やがて細胞の生命力が失われていきます。

関連キーワード

関連記事

トピックス

靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン