脳も血流不足、酸素不足に陥っていますので、働きが低下します。これが、マイナス思考を生み出している要因だと考えられるのです。ということは、換言すれば、「腸内環境を整えれば、メンタルヘルスも整う」ということになります。
では、日頃の食生活で無理なく腸内環境を整えるにはどうしたら良いのでしょうか? 私たちの腸内には、1.5キログラムもの腸内細菌がすんでいます。そのうち、消化吸収を助けてくれたり、免疫機能を高めたりしてくれるのが「善玉菌」です。一方、毒素を発生させたり、病原菌を増殖させたり、腸の炎症を引き起こしたり、といった悪さをするのが「悪玉菌」です。つまり、腸内環境を整えるには、善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすように心がければいいのです。
◆ヨーグルトとの相性チェックも必要
ただし、悪玉菌をゼロにすることはできません。ここでも自律神経同様、バランスが重要になってきます。腸内環境が整った腸を調べると、一様に、善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割というバランスです。
「日和見菌」とは、腸の状態によって、善にも悪にも転んでしまう菌で、例えばストレス、不規則な食事、睡眠不足などによって悪玉菌に転じてしまうと、腸内環境が途端に悪い状態になります。
腸内環境は、自律神経と密接に結びついていますので、これが悪化すれば、自律神経のバランスも崩れ、仕事のパフォーマンスも落ちてしまいます。ではどうしたら、日和見菌を善玉菌に変えることができるのか。
それが「発酵食品」と「食物繊維」というわけです。いちばん手っ取り早いのは、発酵食品の代表格、ヨーグルトを食べることです。腸内で善玉菌に変わってくれる乳酸菌やビフィズス菌などの生菌が入ったヨーグルトを、朝食の時にプラスするだけで、腸内環境は整います。