「2人は、『自分には症状がない』『早く家に帰りたい』と訴えたそう。また厚労省の職員が『ご自身のために検査を受けるべきです』と説得すると、怒り出して動画を撮影し始めた。その後、SNSなどで『彼らが自由に動くのはバイオテロだ』など役所の対応のまずさが批判されました」(前出・全国紙社会部記者)
大々的に報じられていないが、実は第二便、第三便でも軋轢が生じていた。
「受け入れ先で、『テレビがない』と不満を言ったり、『こっそり逃げ出すぞ』と脅しのように凄む帰国者がいたそう。相部屋が不満で、『こんな狭いところに閉じ込めるな!』『人権無視か!』などの怒鳴り声もあったとか」(政府関係者)
そんなクレームを一身に受けるのがA氏のような公務員たちだ。
「有名国立大学を卒業し警視庁に採用された彼は、企画課と公安総務課などを経て内閣官房に。大学時代はボート部に所属したスポーツマン。仕事ができ出世も早かった。ただ、真面目すぎる面もあった。A氏は危機管理を担当していた関係で、帰国者対応を命じられました。仕事は“相談窓口業務”という名のクレーム処理係だったようです。真面目な彼は帰国者の怒りのハケ口となり、サンドバッグ状態。2日間、寝ずに相当なプレッシャーを受け続けた。急激なストレス過多と、自殺に何らかの関係があるかもしれません」(警視庁関係者)
※女性セブン2020年2月20日号