最近では羊肉を好んで食べる女性を「ひつじ女子」と呼び、また、「筋肉女子」と呼ばれる肉体の鍛錬に対して意識の高い女性が好んで羊肉を食べるなど、女性がブームの一翼を担っているようだ。

 日本で入手できる羊肉は国産(大半は北海道)、オーストラリア産、ニュージーランド産に大別できる。冷凍・冷蔵技術が進歩したとはいえ、飼料や飼育環境の違いから、味や臭み、歯ごたえなどにはやはり違いがある。私見では、もっとも食べやすいのがニュージーランド産、以下オーストラリア産、北海道産の順になる。

 サイゼリヤの販売休止が報じられるなか、羊肉串を食べるなら、中国東北料理や西北料理、蘭州拉麺などの看板を掲げる中国料理店に行けば看板メニューになっている可能性が高い。料理名は羊肉串(ヤンロウチュエン)。肉の大きさにより「新疆式」と「東北式」に大別する店もあり、混合スパイスがかけられた状態で出て来るのが普通なので、自分で調節したい場合は、注文時にその旨を伝えておくのがよいだろう。値段はサイゼリヤより若干安い。

 自宅で調理したい人は、町中のスーパーやデパ地下で手に入らなければ、中国人向けスーパーかハラル・スーパーを探せばよい。後者はイスラム教徒向けのスーパーで、そこなら羊のあらゆる部位が一通り入手可能。通常の店では見かけないスパイスも売られているので、あわせて物色するのも楽しい。

 筆者は幼少期からブームに関係なく羊肉を愛好し続けているが、自分と同じくブームに左右されない同好の士が増えるのは非常に喜ばしいことである。成り行きを注意深く観察し続けたい。

【プロフィール】しまざき・すすむ/1963年、東京生まれ。歴史作家。立教大学文学部史学科卒。旅行代理店勤務、歴史雑誌の編集を経て現在は作家として活動している。著書に『ざんねんな日本史』(小学館新書)、『いっきにわかる! 世界史のミカタ』(辰巳出版)、『いっきに読める史記』(PHPエディターズ・グループ)など著書多数。最新刊に『哲学と宗教』(徳間書店)がある。

関連キーワード

関連記事

トピックス

2025年11月、ホーコン王太子とメッテ=マリット妃
《彼女は17歳だよ。きっと楽しいと思う》ノルウェー王室激震、エプスタイン元被告と次期王妃の“黒塗り”メール――息子マリウスは“性的暴行”裁判渦中 
NEWSポストセブン
現地では大きな問題に(時事通信フォト)
《トゥクトゥク後部座席での行為にタイ現地の人々が激怒》フランス人観光客の“公開露出”に目撃者は「丸見えだった」 入国ブラックリストに
NEWSポストセブン
父・落合信彦氏の葬儀で喪主を務めた落合陽一氏
「落合信彦の息子という記述を消し続ける時代があった」落合陽一氏が明かした、父について語り始めた理由“人の真価は亡くなった時に分かる”【インタビュー】
NEWSポストセブン
本来であれば、このオフは完成した別荘で過ごせるはずだった大谷翔平(写真/アフロ)
《大谷翔平のハワイ訴訟問題》原告は徹底抗戦、大谷サイドの棄却申し立てに証拠開示を要求 大谷の“ギャラなどの契約内容”“資産運用の内幕”が晒される可能性も浮上 
女性セブン
表舞台から姿を消して約1年が経つ中居正広
《キャップ脱いだ白髪交じりの黒髪に…》「引退」語った中居正広氏、水面下で応じていた滝沢秀明氏からの“特別オファー” 
NEWSポストセブン
菅直人・元首相(時事通信)
《認知症公表の菅直人・元総理の現在》「俺は全然変わってないんだよ」本人が語った“現在の生活” 昼から瓶ビール、夜は夫婦で芋焼酎4合の生活「お酒が飲める病気でよかった」
NEWSポストセブン
弾圧されるウイグルの人々(日本ウイグル協会提供)
【中国・ウイグル問題】「子宮内避妊具を装着」「強制的に卵管を縛る…」中国共産党が推進する同化政策・強制不妊の実態とは…日本ウイグル協会・会長が訴え
NEWSポストセブン
大場克則さん(61)(撮影/山口比佐夫)
《JC・JK流行語大賞は61歳》SNSでバズる“江戸走り”大場さんの正体は、元大手企業勤務の“ガチ技術者”だった
NEWSポストセブン
中村獅童と竹内結子さん(時事通信フォト)
《一日として忘れたことはありません》中村獅童、歌舞伎役者にならなかった「竹内結子さんとの愛息」への想い【博多座で親子共演】
NEWSポストセブン
週末にA子さんのマンションに通う垂秀夫氏
垂秀夫・前駐中国大使が中国出身女性と“二重生活”疑惑 女性は「ただの友達」と説明も、子供を含む3ショット写真が本物であることは否定せず 現役外交官時代からの関係か
週刊ポスト
青木淳子被告(66)が日記に綴っていたという齋藤受刑者(52)との夜の情事を語ったのはなぜなのか
《不倫情事日記を法廷で読み上げ》「今日は恥ずかしいです」共謀男性社長(52)との愛人関係をあえて主張した青木淳子被告(66)が見せていた“羞恥の表情”【住職練炭殺人・懲役25年】
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長も流出の被害にあった過去が(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長の誕生日会》かつては「ご祝儀1億円」の時代も…元“極道の妻”が語る代替わりのXデー