国内

コロナ対応で決定的に ネット民の「安倍離れ」が進んでいる

安倍シンパにも変化が…(時事通信フォト)

 報道各社の世論調査で「安倍内閣の支持率」が軒並み低下している。小中高校の全国一斉休校要請など場当たり的な新型コロナウイルス対策や桜を見る会問題に有権者が厳しい目を向けるなか、じわりと浸透しているのが「ネット保守層の安倍離れ」だ。

「ネット選挙解禁から7年間にわたってネット保守層をウォッチしてきましたが、これほど安倍政権への失望が際立つようになったのは初めてです。森友問題でも加計問題でも安倍首相を擁護してきた人たちの離反が続いています」

 そう指摘するのは、言論サイト「アゴラ」編集長の新田哲史氏。ネットを中心に保守的な意見を表明して安倍首相を応援する「ネット保守層」は現政権の強力な支持母体のひとつとされるが、最近は安倍離反の動きが見られるという。目下、新型コロナ対策で“安倍離れ”が顕著になっているが、その兆候は昨年から出ていたようだ。

「昨年からネット保守層は、香港やウイグルなどで市民への圧政が取り沙汰されている中国の習近平国家主席を今年4月に国賓招待することに反対していました。また“反緊縮財政”をモットーにするネット保守層は、大規模な財政出動と反消費税を掲げる藤井聡・京都大学教授が2018年末に内閣官房参与を退任したことにも強い不満を抱いていた。そうした下地があったところに『あの事件』が起きたのです」(新田氏)

 ターニングポイントとなった「あの事件」とは、昨年10月の臨時国会で、国民民主党の森ゆうこ参議院議員が、同年6月に毎日新聞が報じた内容をもとに、政府の国家戦略特区ワーキンググループ座長代理の原英史氏について、「国家公務員だったら、あっせん利得、収賄で刑罰を受ける」と発言したことに端を発する。

 森議員が取り上げた毎日新聞の記事は、原氏が特区提案者から金銭を受け取ったと読み取れる内容だったが、森議員が国会で取り上げた時点ですでに原氏はこれを事実無根として毎日新聞社を提訴していた(現在も係争中)。

 原氏は森議員に対しても謝罪と訂正を求めたが聞き入れられなかったため、12月2日、山東昭子参院議長に森議員の懲罰を求める請願を提出した。しかし、議院運営委員会の理事会で「保留」になり、本会議で審議すらされなかったのである。

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン