ビジネス

GU、無印、ワークマンのスニーカー 低価格ながら機能性向上

多数の靴が売られている無印良品

多数の靴が売られている無印良品

 スニーカーブームが続いているが、ナイキやアディダスといったスポーツブランドだけが人気を博しているわけではない。無印良品やジーユー(GU)、ワークマンといったカジュアル衣料品チェーンが発売する低価格スニーカーも機能性を高め、「1日中履いても疲れない」などと好評だ。ファッションジャーナリストの南充浩氏が、各社イチ押しスニーカーの特徴をレポートする。

 * * *
 5年ほど前、ファッション業界では「スニーカーブーム再燃」と言われていました。ナイキ、アディダス、ニューバランス、リーボック、コンバースなどのスニーカーが「ファッションアイテム」として驚くほど売れに売れたからです。

 しかし、個人的には「ブーム」という言葉に対してはちょっと違和感がありました。なぜなら、スニーカーをデイリーカジュアルに合わせるというのは、それまでにも存在したカジュアルコーディネートの定番の一つだったからです。ファッション的には取り立てて目新しさは感じられませんでした。

 ブームではなく「定着」だと考えます。理由はファッション好きの若者だけでなく、中高年や高齢者までもがスニーカーをデイリーユースに着用するようになったからです。

 実際、街中を歩く人たちの服装を観察していると、ナイキやアディダス、プーマ、アシックスなどに代表されるスポーツブランドのスニーカーを着用したシニア層がすごく増えているように感じます。

 ジョギング人気やファッショントレンドでのアスレジャーの浸透などから、いつの間にかスポーツブランドを老若男女問わずカジュアルファッションとして着用するようになりました。20~30年前と比べたら大きな変化だと感じられます。

 昔はどんな商品にしても専門メーカーが圧倒的に優れていました。ファッション業界でいえば、洋服よりも靴のほうが専門性が高いアイテム。洋服の場合はサイズがピッタリでなくても着用できますが、靴は5mm小さいだけでも足を入れることさえできません。また大きすぎても小さすぎても歩きづらく、足を痛めることになりますから、洋服よりも製造には高いノウハウが必要となります。

 ですから、かつては専門メーカーの商品とそうでないメーカーの商品には雲泥の差がありました。著名ブランドのスニーカーと低価格のスニーカーは比べ物にならないほどデザインや機能性に差があったのです。

 しかし、いまや着心地のよい低価格のカジュアル衣料品がたくさんあるのと同様に、靴やスニーカーもデザイン性・機能性ともに大きく向上した低価格のコモディティ品が数多く登場しています。

関連キーワード

関連記事

トピックス

長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン