国内

トイレ紙不足 なぜ国民はデマを信じ嘘判明後も買い占めたか

棚からトイレットペーパーが消えた(時事通信フォト)

 ネットでは多くの新型コロナウイルスの不確実な情報が拡散されている。その内容から、予防法などの「対策デマ」、不安を煽る「危険デマ」と「外国デマ」、逆に現実より危険性や被害を小さく見せようとする「安全デマ」などだ。

 デマは国民生活に大きな混乱を引き起こした。

〈中国のトイレットペーパー工場が止まったらしい。トイレットペーパーが入手困難になるぞ〉といった誤った情報が発端だ。日本家庭紙工業会はただちに、「トイレットペーパーの98%は国内生産で、原材料も国産。在庫は十分ある」と否定したものの、買い占めは止まらずに店頭から本当に消えてしまった。

 この“犯人”とされたのが鳥取県の米子医療生協の職員だった。

〈次は、トイレットペーパーとティッシュペーパーが品薄になります。事前に購入しておいたほうが良いと思います〉とツイート。生協側は職員が誤った情報を流したこと認めてお詫びを出し、職員はネットで批判にさらされた。だが、その前から同様の情報が流れており、職員もデマを信じこんでしまった“被害者”の1人かもしれない。他にも「26度~27度のお湯を飲むとウイルスが死滅する」「生姜を食べると良い」というデマも登場した。

 デマによる社会の混乱が被害者を増やしているのである。なぜ、国民はデマを信じ、嘘だとわかったあとも買い占めが止まらないのか。ソーシャルメディアに詳しい平和博・桜美林大学リベラルアーツ学群教授が語る。

関連記事

トピックス

初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン