ビジネス

新型フィット 最も低価格のベーシックが実は「買い」な理由

基本価格155万7600円でコスパ最強の「新型フィット/BASIC」

基本価格155万7600円でコスパ最強の「新型フィット/BASIC」

 2月に発売されたホンダの新型「フィット」は、月販目標1万台に対して、発売わずか10日間(2月24日時点)で約2万3000台の受注台数に達するなど、好調な売れ行きを見せている。新型フィットには様々なタイプや価格帯のモデルが揃っているが、果たしてどのグレードが「買い」なのか。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏が勧めるのは、意外なタイプだった。

 * * *
 日本市場での販売低落に頭を痛めるホンダは、2月14日より主力ベーシックカー「フィット」第4世代モデルの発売を開始している。ホンダ復権のカギを握るその新型フィットのテストドライブを行う機会があった。

 新型フィットには低価格の「BASIC(ベーシック)」、普及版の「HOME(ホーム)」、お洒落狙いの「NESS(ネス)」、SUV風味の「CROSSSTAR(クロスター)」、豪華版の「LUXE(リュクス)」の5タイプがあり、それぞれ前輪駆動と4輪駆動、純ガソリンエンジン車とハイブリッド車が用意されている。

 テストドライブしたのはこのうち、ホームの純ガソリンエンジン版とネスのハイブリッド版。

 まずは快適性だが、基本的には非常に良好で、路面をふわりとつかむ優しい乗り味だった。とくに滑らかだったのはハイブリッド版のほうで、高速道路の段差や路面の悪い場所の乗り越えは実にスムーズ。

 筆者は昨年、上級モデルの「インサイト」で4100kmほどドライブをしてみたが、そのインサイトと比べても路面のザラザラ感のカットやクルマの上下動の抑制ではフィットのほうがむしろ勝っているくらいだった。

普及タイプの新型フィットHOME(ガソリンエンジン版)

普及タイプの新型フィットHOME(ガソリンエンジン版)

 ガソリンエンジン版もおおむね優秀なのだが、車体がハイブリッドより軽いためか、段差の突き上げなどの処理では一段落ちる印象があった。試乗車にはオプションの185/55R16サイズの扁平タイヤが装着されていたが、標準の185/60R15のほうが足に合っているかもしれない。

 室内は居住区、荷室とも十分に広く、使い勝手は非常に良さそうだった。ドアの開閉角度やルーフの高さも十分で、乗り降りもしやすい。外観デザインから想像できるとおり、運転席からの前方の眺望は抜群。開放感の点では日本のサブコンパクトカーの中では文句なしにトップだろう。

 試乗エリアは千葉・木更津界隈で、市街地、郊外路、高速道路の混合ルートを走ってみた。富津市街でゴーストップがあったほかはおおむね順調な流れというコンディションでエコランを頑張らずに走った結果、燃費計値はガソリンが20.5km/L、ハイブリッドが27.1km/Lと、おおむね満足の行く水準であった。

お洒落タイプの新型フィットNESS/ハイブリッドの計器

お洒落タイプの新型フィットNESS/ハイブリッドの計器

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン