「女性はトイレの滞在時間が長く、男性と違い個室のみを使います。エアロゾル化した新型コロナウイルスが漂う個室は感染する可能性が高いエリアといえます。また、個室に入る前に手を洗う人は少ないので、ドアノブにウイルスがたくさんついている可能性も高い。サニタリーボックスを触るのも、要注意です」
使用後に念入りに手を洗えばいいが、軽く流すだけや指先だけ洗って済ますような人は心配だ。
「その手で髪を触るのは、危険な流れです。ウイルスのついた髪が口に入ったり目に入れば、感染につながることもあります。鏡を前にメイク崩れが気になり、その手で化粧直しをするのも危険な行為といえます」(前出・近藤さん)
廊下の手すり、ドアノブ、エレベーターのボタンなど、「人が触るところにはすべてウイルスがついている」と考えて行動する方がいい。診察券や処方箋の受け渡し、会計時のお金のやりとり、薬局の待合室や薬の受け取りなど、危険はいたるところに潜んでいるのだ。
なかには、医療従事者が感染源になっている場合もあるようだ。『病院でもらう病気で死ぬな!』(角川新書)の著者で、医師の堤寛さんが言う。
「医師が着ている白衣は汚れがつくことを前提とした予防衣なので、患者からもらったウイルスがついていると考えた方がいい。白衣のまま食堂に行く医師や、白衣を着て車に乗って通勤している医師は、感染予防を考えたことがないのかもしれません。また、腕時計をしている医師は、手を洗う際に手首まで充分に洗えていない可能性が高い」
感染予防の意識の低い医師や看護師のいる病院は、避ける方が賢明だ。
※女性セブン2020年4月9日号