どうしても桜が見たいのか(時事通信フォト)
しかも、昨年から国会で追及されてきたのが、安倍首相主催の「桜を見る会」の私物化だ。地元支援者らへの税金を使った“接待”の場となっている疑惑などが問題視されてきた。今年4月の会は中止されたが、一連の追及を通じて、「昭恵夫人の招待枠」の存在も明らかになっている。「毎年恒例の総理主催の会がない代わりに、私的に“桜を見る会”をやっているということなのか」(前出・参加者の知人)と思われても仕方ないだろう。
参加したタレントらに確認すると、藤井リナの所属事務所は「プライベートは本人に任せています」とし、官邸は「こちらでは、そういったことは把握しておりません」(内閣官房総務官室)とするのみ。昭恵夫人の携帯電話も、留守番電話につながるばかりだった。
【※注/27日の参院予算委員会での当件に関する質問に安倍首相は「レストランで知人と会合を持った際に桜を背景に撮影を行った。東京都が自粛を求めている公園での花見のような宴会を行っていた事実はない」と答えている】
森友学園問題では、同学園が新設する小学校の名誉校長に昭恵夫人が就任していたことが問題の焦点のひとつとなった。公文書から昭恵夫人の名前を消すなどの改竄を強いられた職員の遺書が公になった今もなお、昭恵夫人のフェイスブックには学園理事長だった籠池泰典氏、諄子夫人との写真がアップされたままだ。「完全に総理のコントロールが及ばなくなっている」(官邸筋)ようだ。
いくら閣議決定で「私人」と認められようと、国民が納得できる光景であるはずがない。
※週刊ポスト2020年4月10日号