芸能

志村けんが語っていた「仕事、酒、女、健康の真四角が理想」

『志村魂』には気心のしれたタレントや俳優が毎年出演していた

 日本のお笑い界のスターが、新型コロナウイルスの犠牲となった。志村けん、享年70。『志村けんのバカ殿様』(フジテレビ系)、『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ系)などテレビ番組での活躍はもちろんだが、2006年から毎年開いてきた舞台で彼のライフワークともなっていた『志村魂』への熱量も凄まじいものがあった。週刊ポストでは4年前の2016年、その舞台に向き合う志村に密着していた。志村の生き方が垣間見える、その際のインタビューを再掲する。

 * * *
 人生お笑い一色。11年目を迎えるライフワークの舞台『志村魂』が始まれば、さらにその度合いが増す。多忙の中、志村けんは、プライベートをどう保っているのか。

「なるべく仕事のスイッチのオンとオフをはっきりしようとしているんですけどね。これがなかなか……。何年か前の年末に、複数の特番出演が重なって、アイデアが煮詰まってしまった。その時、あまりにも胃が痛いから医者に行ったら、『胃潰瘍です。胃に穴が6つあります』だって。医者からは『仕事を休むことです』と言われたけど、休めないからね」

 仕事での志村の役割は多岐にわたる。コントを考える「作家」であり、「演出家」であり、当然「演者」でもある。さらに「音楽」「大道具」「カメラワーク」にまで、自分の色を出す。

「仕事が終わったら、仕事のことはなるべく考えないようにしています。でも、仲間と店で酒を飲んでいても、隣のサラリーマンを見て、『この人がこんなことしたら面白いだろうなー』とすぐにお笑いに結び付けてしまう。職業病ですね。家で映画のDVDを観ていても、『これは!』と思ったら、一時停止ボタンを押したり、巻き戻してスローにして見直したりしちゃうから。夢にネタが出てくることもある。どこからが仕事なのか、自分でもよくわからなくなっている」

 まさに仕事漬け。体力的にきつくないのだろうか。

「ジムに通う人もいるけど、お笑いに筋肉はいらないからね(笑い)。たまには体を動かそうと犬の散歩に行くんだけど、夏は暑いから嫌だし、冬は寒い。雨の日も風の日もダメ。だから散歩はほとんどトレーナー任せ。たまに岩盤浴で汗をかいて……体、まったく動かしてないな。舞台では昼夜2回公演が多いからクッタクタですよ。公演のあとに風呂に入るんだけど、コントのおじいさんのようなヨタヨタとした歩き方になっているからね」

 そんな疲労を吹き飛ばすものが、2つあると志村は言う。

「ひとつはなんといっても舞台を見に来てくれたお客さんの笑顔です。大きな笑いのための前振りが計算通りにはまり、最後に大爆笑をとって暗転。これは気持ちいいです」

関連記事

トピックス

単独公務が増えている愛子さま(2025年5月、東京・新宿区。撮影/JMPA)
【雅子さまの背中を追いかけて単独公務が増加中】愛子さまが万博訪問“詳細な日程の公開”は異例 集客につなげたい主催者側の思惑か
女性セブン
連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
大の里の調子がイマイチ上がってこない(時事通信フォト)
《史上最速綱取りに挑む大関・大の里》序盤の難敵は“同じミレニアム世代”の叩き上げ3世力士・王鵬「大の里へのライバル心は半端ではない」の声
週刊ポスト
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎ストーカー殺人事件》「テーブルに10万円置いていきます」白井秀征容疑者を育んだ“いびつな親子関係”と目撃された“異様な執着心”「バイト先の男性客にもヤキモチ」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《田中圭との不倫疑惑》永野芽郁のCMが「JCB」公式サイトから姿を消した! スポンサーが懸念する“信頼性への影響”
NEWSポストセブン
騒然とする改札付近と逮捕された戸田佳孝容疑者(時事通信)
《凄惨な現場写真》「電車ドア前から階段まで血溜まりが…」「ホームには中華包丁」東大前切り付け事件の“緊迫の現場”を目撃者が証言
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
食物繊維を生かし、健全な腸内環境を保つためには、“とある菌”の存在が必要不可欠であることが明らかになった──
アボカド、ゴボウ、キウイと「◯◯」 “腸活博士”に話を聞いた記者がどっさり買い込んだ理由は…?《食物繊維摂取基準が上がった深いワケ》
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
「週刊ポスト」本日発売! トランプ圧力で押し寄せる「危ない米国産食品」ほか
NEWSポストセブン