◆権藤博(1961年プロ入り)

新人で35勝は驚異(写真/共同通信社)

 1年目成績 出場試合:69 勝利:35 敗北19 防御率:1.70 奪三振:310

 鳥栖高から社会人を経て中日に。伸び上がるようなフォームからの快速球で勝ち星を重ねた。35勝の新人最多勝記録で新人王を獲得。69試合に登板し、429回3分の1を投げた。8月にダブルヘッダーで1日に2勝したかと思えば、9月には2敗の珍記録も残している。

◆稲尾和久(1956年プロ入り)
 1年目成績:登板試合:61 勝利:21 敗北:6 防御率:1.06 奪三振:182

 高校時代は無名。契約金は50万円(同期の畑隆幸は800万円)。キャンプで打撃投手を務め、コントロール抜群のスライダーが三原脩監督の目に止まった。21勝を挙げて新人王に。日本シリーズでは先発や中継ぎとして全6試合に登板。巨人相手に3勝を挙げた。

◆杉浦忠(1958年プロ入り)

新人で開幕投手を務めた(時事通信フォト)

 1年目成績: 登板試合:53 勝利:27 敗北:12 防御率:2.05 奪三振:215

 立大のエースとして長嶋茂雄らと黄金時代を築いた。大学の先輩・大沢啓二に誘われ2人揃っての南海入団予定が、長嶋が翻意。「シゲ(長嶋)は遠慮せず巨人へ行け」と送り出し、杉浦は約束通り南海に入団した。開幕戦で初登板初勝利を飾ると27勝で新人王を獲得。

◆中西太(1952年プロ入り)
 1年目成績 出場試合:111 安打:108 打率.281 本塁打:12 打点:65

 高松一高で甲子園に3度出場。すさまじいスイングスピードから繰り出される弾丸ライナーが持ち味の豪快な打撃で“怪童”と呼ばれた。西鉄に入団するとキャンプ初日の紅白戦で第一打席をバックスクリーンに叩き込んだ。シーズンが始まると12本塁打を放ち新人王を獲得。

※週刊ポスト2020年4月10日号

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