ビジネス

マンション市場はロックダウン状態 都心で20%下落見込みも

割高なマンション価格に加えて政情不安も襲いかかる

コロナショックでマンションバブルは一気に崩壊か

 新型コロナウイルス禍が与える経済へのダメージや国民の生活・消費行動の低下は計り知れないが、今後もっとも懸念されるのが、首都圏でバブル状態になっていたマンション市場への影響だ。一体、どうなってしまうのか。不動産コンサルタントの長嶋修氏がレポートする。

 * * *
「全国の地価は5年連続上昇、地方でも28年ぶりに上昇に転じ、地価上昇が大都市から地方へと波及」

「住宅地、商業地、工業地などを合わせたすべての地点が5年連続で上昇」

 ほんの2週間前。地価回復を思わせるこのような文字が躍った2020年の公示地価の公表。住宅ローンの金利が低く住宅需要が堅調なことに加え、国内外からの観光客でホテルや店舗向けの土地の需要が高まっていること、それに働き方改革による職場環境の改善策として、より広いスペースを確保しようとする会社が増えてオフィス需要が高まっていること──などが背景にあると分析された。

 だが、今回ほど公示地価が無意味なものはない。というのも公示地価はあくまで「1月1日時点」だからだ。当時の株価は2万3000~4000円。新型コロナウイルスによる「株価下落」や「企業業績の落ち込み」、「在宅勤務進展によるオフィス需要減」、「インバウンド需要の激減」などはまったく織り込まれていないのだ。

 昨年10月の消費増税以降、そもそも生産や消費の経済指標が悪化していたところに、新型コロナウイルスの影響が広がり、現在では経済活動の停滞が鮮明となっている。

 街角の景況感を示す2月の景気ウオッチャー調査は、景気の現状判断指数(DI)が急低下し、東日本大震災直後の2011年4月以来の低水準となった。訪日外国人客の急減や日本人の外出自粛の影響が大きい飲食や小売り、サービス業の落ち込みが目立つ。

 地価全国ナンバーワンを誇る東京・銀座4丁目交差点付近は観光客の激減や、不要不急の外出を控える動きで閑古鳥。リゾート地として人気が高いニセコ(北海道倶知安町)や、大阪や京都、沖縄など主要な観光地も、この騒ぎで閑散としている。

関連記事

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
《チョビ髭の大谷翔平がハワイに》真美子さんの誕生日に訪れた「リゾートエリア」…不動産ブローカーのインスタにアップされた「短パン・サンダル姿」
NEWSポストセブン
石原さとみ(プロフィール写真)
《ベビーカーを押す幸せシーンも》石原さとみのエリート夫が“1200億円MBO”ビジネス…外資系金融で上位1%に上り詰めた“華麗なる経歴”「年収は億超えか」
NEWSポストセブン
神田沙也加さんはその短い生涯の幕を閉じた
《このタイミングで…》神田沙也加さん命日の直前に元恋人俳優がSNSで“ホストデビュー”を報告、松田聖子は「12月18日」を偲ぶ日に
NEWSポストセブン
高羽悟さんが向き合った「殺された妻の血痕の拭き取り」とは
「なんで自分が…」名古屋主婦殺人事件の遺族が「殺された妻の血痕」を拭き取り続けた年末年始の4日間…警察から「清掃業者も紹介してもらえず」の事情
(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
熱を帯びる「愛子天皇待望論」、オンライン署名は24才のお誕生日を節目に急増 過去に「愛子天皇は否定していない」と発言している高市早苗首相はどう動くのか 
女性セブン
「台湾有事」よりも先に「尖閣有事」が起きる可能性も(習近平氏/時事通信フォト)
《台湾有事より切迫》日中緊迫のなかで見逃せない「尖閣諸島」情勢 中国が台湾への軍事侵攻を考えるのであれば、「まず尖閣、そして南西諸島を制圧」の事態も視野
週刊ポスト
盟友・市川猿之助(左)へ三谷幸喜氏からのエールか(時事通信フォト)
三谷幸喜氏から盟友・市川猿之助へのエールか 新作「三谷かぶき」の最後に猿之助が好きな曲『POP STAR』で出演者が踊った意味を深読みする
週刊ポスト
ハワイ別荘の裁判が長期化している(Instagram/時事通信フォト)
《大谷翔平のハワイ高級リゾート裁判が長期化》次回審理は来年2月のキャンプ中…原告側の要求が認められれば「ファミリーや家族との関係を暴露される」可能性も
NEWSポストセブン
今年6月に行われたソウル中心部でのデモの様子(共同通信社)
《韓国・過激なプラカードで反中》「習近平アウト」「中国共産党を拒否せよ!」20〜30代の「愛国青年」が集結する“China Out!デモ”の実態
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《自宅でしっぽりオフシーズン》大谷翔平と真美子さんが愛する“ケータリング寿司” 世界的シェフに見出す理想の夫婦像
NEWSポストセブン
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(時事通信フォト)
《潤滑ジェルや避妊具が押収されて…》バリ島で現地警察に拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26) 撮影スタジオでは19歳の若者らも一緒だった
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! プロ野球「給料ドロボー」ランキングほか
「週刊ポスト」本日発売! プロ野球「給料ドロボー」ランキングほか
NEWSポストセブン