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サムライギタリストMIYAVIの魅力 貪欲なアップデートが強み

2017年には日本人初のUNHCR親善大使に就任した(時事通信フォト)

 エレキギターを、ピックを使わずに指で弦やボディを叩くように弾くという独自のスラップ奏法で世界的に注目される“サムライギタリスト”MIYAVI(38)。これまで約30か国・350公演以上のライブとともに、8度のワールドツアーを成功させてきた。

 そんな世界的ギタリストが、2019年12月、EXILEらが所属するLDH JAPANに電撃移籍したというニュースは、世間を驚かせた。MIYAVIにとって、海外展開を狙うLDH JAPANは魅力的な環境らしく、「タッグを組み、世界をロックしたい」と意気込んでいる。

 もともとMIYAVIは1999年6月、ビジュアル系バンドDue le quartz(デュールクォーツ)のギタリストの“雅〜みやび〜”として活動をスタートした。同バンドでは、最年少メンバーながら作詞・作曲・編曲アレンジ全てを担当。インディーズバンドでありながら、海外進出を果たすに至った。

 2002年9月にDue le quartzが解散すると、翌日にソロデビュー。ヒューマンビートボクサー、タップダンサー、和太鼓奏者、ペインターなど幅広いアーティストとの異色のコラボを経験し、2006年には米ロサンゼルスへ単身渡米。武者修行として、ストリートライブにも体当たりで臨んだ。

 日本の芸能界ではアーティストが政治的発言をすることが忌避される一方で、グローバルに活動するMIYAVIは、むしろ自身の思想を活発に発信している。公私ともに交流のある女優アンジェリーナ・ジョリーの影響で、とくに難民問題に強い関心を持っており、2017年には日本人として初めてUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の親善大使に就任した。

 また、MIYAVIは祖父母が韓国出身という自身のルーツも公表している。2019年9月1日に生出演した『サンデー・ジャポン』(TBS系)で、悪化する日韓関係がテーマに上がった際は、「お互い理解する姿勢を持ち、大きな視野を持って同じアジアの同胞として、新しい日韓関係を築いてほしい」と提言した。過激な思想を持つネットユーザーのせいで「韓国のカルチャーが好き」と表明しただけの芸能人でさえも批判を浴びてしまう風潮の中、MIYAVIは勇気ある行動をとったと言えよう。

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