国際情報

元徴用工が証言「これは韓国政府が解決すべき問題だ」

李基賛氏が韓国政府に求めることとは

 韓国との外交の中で解決の糸口が見えない徴用工問題において、元徴用工が日本メディアの取材に応えることはほぼない。そのなかで、1人の元徴用工が語った言葉は、日韓に横たわるこの問題の複雑さを露わにする。『韓国人、韓国を叱る』(小学館新書)を上梓したジャーナリストの赤石晋一郎氏がレポートする。

 * * *
 元徴用工である李基賛氏の取材は、彼が入院している韓国の病院で行った。私が取材を始めると、メディアでも騒ぎになっている徴用工というテーマもあってか、他の患者もみな彼の話に聞き入っていたのが印象的だった。

「1943年、15歳のときに徴用令状が来ました。同じ部落からは13人が徴用されました。 日本のどこに行くかは知りませんでしたが、炭鉱に行くと聞かされました。日本行きの連絡船で下関に行きました。徴用工の人が400~500人くらい乗っていたと記憶しています。

 門司を経て、長崎県佐世保市の三菱炭鉱へ行きました。私は石炭の区分けの仕事をしてました。朝7時から夜8時まで、2交代で働いていました。24時間フル稼働していた。一番方として朝から1週間働いて、次の週は夜から朝まで二番方として1週間働くという交代制でした。休日はありませんでした。炭鉱の中を自分で掘って、石炭を運び出す作業が大変でした。とにかく掘った石炭を並べていくんだけど、ブロック状に積み上げるのが大変でした。

 食事は玄米が入っている麦のご飯でした。おかずはくず野菜スープかタクアン一切れ。それだけの食事でした」

 どこの工場も食糧事情は厳しかったようだ。私が元徴用工みなに聞いている、「差別はありましたか?」という質問に、彼はこう答えた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

法定スピード以上の速度で突っ込んだ(時事通信)
《独自》内閣府公用車の9人死傷暴走事故 委託先は2年前にも永田町で公用車ひき逃げ死亡事故 運営会社と内閣府が「間違いございません」と事実関係を認める
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《司忍組長、84歳の誕生日会に密着》胡蝶蘭、鯛、枡酒にコンパニオンが大挙 警察、メディアが関心を寄せる「山口組重要文書」の存在
NEWSポストセブン
若い女性たちとエプスタイン(民主党資料より)
「ひとりで楽しみ、体に触り、無理やり行為に及んだ」10代の少女らが性的搾取された“エプスタイン事件” 米司法省が新たに公開、画像や動画…300万枚の資料が示す“被害の詳細”
NEWSポストセブン
レーシングドライバー角田裕毅選手
【大谷翔平より高い知名度】レーサー角田裕毅(25)が筋骨隆々の肉体美を披露「神が認めた男」のパーソナルブックに堂本光一らのコラムも  
NEWSポストセブン
高市人気で議席増を狙う自民だが…(時事通信フォト)
《自民維新で300議席》衆院選の情勢調査報道は投票に影響を与えるのか 自民が高市支持でこのまま大勝?心理士が分析
NEWSポストセブン
CanCam卒の注目女優宮本茉由
《CanCamモデルを卒業》不倫ドラマ主演でも話題・宮本茉由、長野県・北アルプスの麓で見せた「止まらない色気」
週刊ポスト
ラオジーのブログより(現在は削除済み)
《昨夜の子は何歳だったんだ…との投稿も》「ラオスの帝王ラオジー」ブログの不正開設の疑いで61歳の男が逮捕 専門家が明かしたラオス児童買春のいま
NEWSポストセブン
司法省がアンドリュー元王子の写真を公開した(写真/Getty Images)
《白シャツ女性に覆いかぶさるように…》エプスタイン・ファイルで新公開されたアンドリュー元王子とみられる人物の“近すぎる距離感の写真” 女性の体を触るカットも
NEWSポストセブン
全米野球記者協会ニューヨーク支部主催のアワードディナーに出席した大谷翔平と、妻・真美子さん(左/時事通信フォト、右/提供:soya0801_mlb)
《真美子さんが座る椅子の背もたれに腕を回し…》大谷翔平が信頼して妻を託す“日系通訳”の素性 “VIPルーム観戦にも同席”“距離が近い”
NEWSポストセブン
なぜ実の姉を自宅で監禁できたのか──
《“お前の足を切って渡すから足を出せ”50代姉を監禁・暴行》「インターホンを押しても出ない」「高級外車が2台」市川陽崇・奈美容疑者夫妻 “恐怖の二世帯住宅”への近隣証言
NEWSポストセブン
東京拘置所(時事通信フォト)
〈今年も一年、生きのびることができました〉前橋スナック銃乱射・小日向将人死刑囚が見せていた最後の姿「顔が腫れぼったく、精神も肉体もボロボロ」《死刑確定後16年で獄中死》
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
国際ジャーナリスト・落合信彦氏が予見していた「アメリカが世界の警察官をやめる」「プーチン大統領暴走」の時代 世界の“悪夢”をここまで見通していた
NEWSポストセブン