フランスでも、スペインやイタリアから輸入されている果物に「イマザリル」と呼ばれるポストハーベストが残っているというが、これらをオーガニックの果物と同様に扱うことはない。
「料理本を見ると、レモンの皮を使用する場合には、『オーガニックのレモンの皮』とはっきり記載されています。お店では果物にも『オーガニック』の表示があるので、消費者は防カビ剤が使われていない果物を安心して購入できます」(羽生さん)
なるべく体にいいものを食べたいという思いは、日本もフランスも変わらない。消費者問題研究所代表で食品表示アドバイザーの垣田達哉さんは、「日本人にも危機感はある」と話す。
「自給率が低く、輸入に依存している日本は、フランスと同じレベルまで規制を厳しくすると、食べるものがなくなってしまうという問題があります。私たちは、つねにこのジレンマと闘う必要がある」
安全な国産食品を守れるかどうかは、消費者である私たちの意識と行動にかかっている。
※女性セブン2020年4月23日号