武漢では8日午前零時を期して都市封鎖が解除されるや、市民は早朝から空港や駅、あるいは車で高速道路に殺到し、続々と武漢を後にした。空港は1万1000人、駅も5万5000人もの人々が利用したという。また、数万人もの人々を乗せた膨大な数の車が高速道路に入ったため、渋滞が起きて、まったく進まないため、市民らの間で殴り合いが起きたとも伝えられる。これは、いかに市民のストレスが高まっていたかを物語っている。
実はこれ以前にも、移動をめぐって、湖北省と江西省の警官数十人による衝突が起きていた。武漢市を除く湖北省の他地域では3月25日に封鎖措置が解除されたため、湖北省市民が隣の江西省と繋がる橋に殺到。高速道路の料金所で江西省の警察が湖北省側で検問を設けて立ち入りを阻止したため、警察官同士の衝突が勃発したのだ。この情報をSNSなどで知った湖北省の市民が駆けつけ、騒動はさらに拡大し、多数の市民や警官が負傷した。
今月8日の武漢市の都市封鎖解除でも、香港やマカオ、あるいは広東省では武漢市民の入境に強い懸念を抱いている。入境拒否、あるいは入境しても2週間の経過観察期間を置くとも伝えられており、他の地域の武漢への警戒は収まりそうもない。