アメリカのトランプ大統領は治療薬として有望視するが副作用が認められた抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンについても、「有効性は厳密には証明されていない」と警鐘を鳴らす。
「この薬の試験が正しく科学的に行なわれ、その有効性と起こり得る副作用についての答えを出すことは必要不可欠です。我慢して待ちましょう。人々に誤った希望を与えないようにしましょう。これは倫理の問題です」(3月24日付ル・モンド紙)
新型コロナウイルスに有効な薬を発見するためのWHOプロジェクトに参加しているスペインのフリオ・マヨル氏は、首都マドリッドで最も重要な病院のひとつ、サンカルロス病院の医学部長を務める。マヨル氏は、政府の初動の遅れを指摘し、ワクチンよりも治療方法の解明が重要だと語る。
「パンデミックの難しいところは、素早く行動することでパンデミックを阻止した場合、やりすぎに見えてしまうことです。行動が遅すぎれば、それは完全なる失敗です。パンデミックには過剰反応することが望ましいのです」
「病状を改善するためには、短期間に効果的な治療法が必要です。ワクチンは短期的な解決策ではなく、周期的に繰り返す第2波のためのもの、将来のためのものです。もしかすると、私たちはそれを見つけることができないかもしれない」(いずれも4月5日付エル・インデペンディエンテ紙)
韓国では、大韓感染学会総理事長であり、2009年の新型インフルエンザ流行では臨床現場で活躍し、現在エボラ・ウイルス、鳥インフルエンザなど、新種感染病の研究で国内最高権威として知られる高麗大学九老病院感染内科のキム・ウジュ教授がこう語っている。