しかし、『自分の居場所はどこにある? SNSでもリアルでも「最高のつながり」の作り方』(CCCメディアハウス)などの著書がある放送作家の渡辺龍太氏は、そうした友人関係での気疲れについて、「本人の“独り相撲”の可能性がある」と冷静に指摘する。渡辺氏は、即興演劇をベースとしたコミュニケーション術“インプロ(即興力)”のワークショップを全国の企業や自治体で開催するコミュニケーションの専門家でもある。

「友人に気を使いすぎてしまう性格の持ち主は、『人間なら誰でも他人に気を使うべき』というポリシーを持った人物とも言えるかもしれません。劇中の依頼者も、そんなポリシーに振り回されて独り相撲をとってしまった、と見ることも可能です。友人に最大限に気を使うと同時に、『自分に対して友人は気を使うべき』とも無意識に感じているのでしょう。ですが現実は酷で、友人は依頼者に対して別に気を使ってほしいとも思っていませんし、気を使うべきとも思っていないわけです」(渡辺氏)

「なんもしない」レンタルさんとの時間を経て、元気を取り戻した様子だった劇中の香奈。もしも渡辺氏が“友人に気を使いすぎる香奈”と同じような悩みを持つ人にアドバイスを送るとしたら、どのような言葉をかけるだろうか。

「まずは自分から他人への気遣いを減らして、自分を苦しめるポリシーに縛られないように生きていこう、というアドバイスを送りますね」(渡辺氏)

 4月29日深夜に放送される第4話では、化粧品会社に勤める京野彩(山口紗弥加)から「離婚届の提出に同行してほしい」という依頼が寄せられる。いつも仕事優先で夫とすれ違い、相手から離婚を切り出されたという彩は、第3話の香奈とは打って変わって我の強いキャラクターの予感だ。

●取材・文/原田美沙(HEW)

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