長谷川クンの面白い解説以外に様々趣向をこらしたコラムのようなものも面白く、例えば「忘れじの名言&迷言&珍言集」もあって、「ボールが止まって見える」(川上哲治)、「乱闘は教育上よくないって言うけど、これプロ野球だから。教育じゃないから」(東尾修)その通り。良い事言ってたネ。「打たれん方法? それは投げんことやろね」(山本和行)豪快な昭和編。
別のページには平成編があって「守らせたら天下一品。でも守るだけで攻めないから自衛隊だな」(野村克也)。「野球というスポーツのすばらしさを子どもたちに伝えていきたい。そのためにも、大きなホームランを打ちたいんです」(松井秀喜)。
「選手のニックネームあれこれ」なんてページもあって「ヘソ伝」(山田伝)って古いねぇ。「ザトペック投法」(村山実)、「カミソリシュート」(平松政次)、「ライオン丸」(シピン)、「ヤッターマン」(中畑清)、「おかわり君」(中村剛也)、など嬉しい名前が次々。
プロ野球のない日々、これ1冊で1か月は投げ切れる。
私もなにか、辞典でも作ろうかな。
■イラスト/佐野文二郎
※週刊ポスト2020年6月5日号