倉持の父親といえば、抑え投手としてロッテなどで活躍し、「炎のストッパー」と呼ばれた倉持明氏(67)。そして新井の父親もプロ野球選手なのだ。南海、近鉄などでプレーし、1992年に通算2000本安打を達成、現在はソフトバンクの二軍コーチを務める新井宏昌氏(68)である。双方の父親は同学年。ペナントでも何度も対戦している。
「名球会メンバーでもある新井氏のほうが生涯成績は圧倒的に上だが、倉持氏がロッテのクローザーとして南海の新井氏と対戦した1980~1981年の2年間は、10打数2安打と倉持氏が抑えている」(スポーツジャーナリスト)
ちなみに稲垣はラグビーを始める前の中学時代は野球部で、今でも野球好きで知られている。
冒頭のシーンに戻る。稲垣と新井は精肉店に立ち寄ると顔を寄せ合って話し込んでいる。稲垣はいつもの無表情とは違い、マスク越しでも満面の笑みであることがわかるほど目尻が下がっていた。
購入したのは、大量の豚バラ肉と鶏肉。その後、2人は稲垣が運転する車に乗り、彼の自宅マンションへ一緒に入っていった。
◆姉も交えて談笑
別の日、稲垣と新井は稲垣の知人と思われる男性と、カフェのテラス席でお茶を楽しんでいた。
「先輩らしき男性のトレーニング話に熱心に耳を傾けていました。女性は一歩引いて稲垣選手を立てる感じで、聞き役に徹しているようでした」(居合わせた客)