大久保監督を直撃すると、高野連から厳重注意を受けたことを認めた上で「もう話は終わっています」と足早に立ち去った。如水館は「再発防止に努めるよう指導しております」と回答した。
高校野球の取材を続けるノンフィクションライターの柳川悠二氏が語る。
「試合中に外の人間がベンチ内に情報を伝える“伝書鳩”行為は、世界的にも禁止されている。本来なら球児をフェアプレーに導くべき指揮官が自らこうした行為に手を染めるのは極めて悪質です」
広島商業で主将としても監督としても夏の甲子園優勝を経験し、如水館を8度の甲子園に導いた迫田穆成・前監督(80)に尋ねると、こう話した。
「勝負事にはやっていいことと悪いことがある。子供に変なことを教えたらいけんのです」
高校球界きっての名将と讃えられた前任者の言葉を現監督はどう聞くか。
※週刊ポスト2020年6月26日号