誰もが危機感を抱くなか、現場の空気が緩むことはなかった。
「沢田さんは、相談したり、打ち合わせたりする前に、口をつぐんでじっと考える。その様子に周囲の緊張感は高まっていく。ただ、その空気がいい結果を生んでいるのも事実。沢田さんの演技は非常に繊細で、約10年という役者としてのブランクをまったく感じさせません」(前出・映画会社関係者)
関係者全員が並々ならぬ意識で取り組んできた撮影は7月にクランクアップを迎える。
緊張感のある仕事の合間にも普段通りの私生活を送りながら挑み続けた沢田。そんな彼を支えたのは妻の田中裕子(65才)だ。
「糖尿病を患う夫に神経を尖らせないわけにはいかない。でも、田中さんは、あくまで自然体にふるまっていたようです。あれだけ名の知れた夫婦ですが、電車で移動することも、毎日のように近所に買い出しにいくことも普通に行うようにしていた。さすがにコロナを気にして移動は車だったようですが…。今回は、演技について田中さんが沢田さんにアドバイスをすることもあったそうで、そうした会話も沢田さんを支えていたに違いありません」(テレビ局関係者)
撮影中も、夫婦で近所のスーパーへ出かける様子がたびたび見られていた。最近、沢田の気持ちに変化が表れているという。
「沢田さんができる範囲で宣伝にも協力したいという姿勢になっているとか。ひとりでも多くの人に広めたいという思いがあるのだと思います」(前出・映画会社関係者)
映画は来年公開される予定だ。
※女性セブン2020年7月23日号