◆どこかアニメや韓流を彷彿させるストーリー展開
“舞台は神奈川県の警察学校。寮で同室のカイくんこと本間快(中島健人)とジロちゃんこと一ノ瀬次郎(平野紫耀)は、未来の警察官を志す。が、二人の周りでは事件が勃発、結果的に巻き込まれてしまうことに。警察官未満のまま、事件に関わっていくと学校を退学になりかねないことに……”
これが『未満警察 ミッドナイトランナー』(以後、『未満警察』)のあらすじ。現実に起きた事件を彷彿させるものが多く、既視感にややホラーっぽさがある。事件に関わる人物とほぼ接点はないのに、身を呈して助けに向かい、結果的に自分たちもトラブルの渦の中にハマってしまう、バディの2人。これは警察官を目指す者としての正義感なのだろうか? それからゲストヒロインの女の子が耳掻き店で働いているという設定や、窓から女性の着替えを覗いていたら、事件が起きるという展開。この作品、全体的にやや強引で、大映ドラマっぽいのだけど……? と思っていたら、原作が同タイトルの韓流映画だったと知る。これで今まで見てきて感じた違和感の原因が全て解けた。
ちなみに私は、大映ドラマも韓流も好きだ。この作品は土曜の22時という、1週間で一番ダラダラを決めたい放送時間なのだから、何も考えずに頭を空にして観たい。伏線だらけでずっと考えながら見進めるドラマもいいけれど、次から次に投げられてくるシチュエーションをニヤニヤしながら見るのも、またオツなものである。そういう魅力が『未満警察』にはパッケージされている。