PSブランドはなぜ凋落したか
そして、同時にPSブランドの凋落も示している。かつてPS2は国内で2000万台を大きく上回る販売を実現し、キャッチコピーも「すべてのゲームが集まる」だった。しかし、今やPSブランドは特定のマニアのものに過ぎなくなってしまっている。
ソニーは「スマートフォンゲームの普及でゲーム機が廃れたから仕方ない」と思っている節があるが、ニンテンドースイッチの大成功は、その考えが極めて甘いものだったことを証明している。
米国に本社機能の大半を移した結果、市場サイズが米国の半分以下の国内市場が小さく見えるようになってしまい、日本市場を見捨てるような行動に繋がった。結果、国内のゲーマーの心が徐々にだが、確実に離れてしまっているように見える。これが国内におけるPSの没落をもたらした要因と考えている。
日本はPS4では10%満たない市場で見捨てるべき存在かもしれないが、ニンテンドースイッチでは4分の1を占める大きな市場である。この認識のズレは、ソニーの戦略ミスに思えてならない。