◆<割り勘>を選んでいる人に感じること
アプリによって詳細は異なるが、自己紹介の項目には、年齢、年収、仕事内容、家族構成をはじめ、趣味、好きな食べ物、休日の過ごし方、子供はほしいか……など、細かな項目が設定されている。久美子さんが重要視するのは、第一に、すべての項目をオープンに登録しているかだ。
「たとえば、年収を登録していない人はイヤですね。結婚相手を探しているのだから、しかも若いならともかく、私のような年代になると、相手の年収が気になるのは当然だと思うんですよ。それを書かないのは、相手に対して誠意を欠くと思います。それに、自信がないように見えるんですよね。今の自分に自信があったら、金額の多寡に関係なく、表明できるんじゃないかな」
では、具体的に、いくら以上、という希望はあるのだろうか? そう問うと、「年収」単独では見ていないと、久美子さんは語った。“掛け合わせ”で見るのが重要なのだと力を込める。
たとえば久美子さんが挙げたのが、あるマッチングアプリにある<初回のデート費用をどうするか>という項目だ。<男性がすべて払う><男性が多めに払う><割り勘><持っている方が払う><相手と相談して決める>からの選択式になっているが、この項目と<年収>をあわせてチェックするのが久美子さんのやり方だ。
「年収が高いのに<割り勘>にしている人は、正直、ちゅうちょします(笑)。必ずしも奢ってほしいわけではないんですよ。でも、お金があるんだから……、最初くらい、頑張ってくれてもいいのになって思うんです。
結局、どれだけ年収が高い男性と結婚しても、自分や家族のためにお金を使ってくれなかったら、意味がないんですよね。友人に、旦那さんの年収が1000万以上あっても、趣味が多いとかで、奥さんや子どもにはほとんどお金を使わず、生活が苦しいと言ってる人がいます。私も働き続けたいですが、できれば子どももほしいし、将来のことはわからない。だから年収自体より、どういうお金の使い方をする人かが大事なんです」