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緊張感ゼロの閉会中審査 居眠り、携帯通話で途中退席、代返も

中身もゼロ(衆院厚労委員会の閉会中審査。写真/共同通信社)

 通常国会の会期延長や臨時国会の早期召集を拒否した政府与党の言い分は「閉会中審査で十分ではないか」だった。ではその実態はどれほどのものか。本誌・週刊ポスト本誌記者が閉会中審査に潜入した。

 8月19日、衆議院分館第16委員会室。厚生労働委員会の閉会中審査が行なわれた。ソーシャルディスタンスを保つため、委員会に所属する45人の議員は前半と後半で入れ替わる。加藤勝信・厚労相や橋本岳・厚労副大臣ら政府側答弁者の後ろには、多くの役人が陣取った。

 9時に始まった質疑は、新型コロナに関するものだ。最初に与党の議員が質問するが、ボソボソとした張りのない声で質疑を進めるため、場内に弛緩した空気が漂う。

 加藤厚労相が答弁してもメモを取る委員はほとんどいない。それどころか質疑中にもかかわらず、場内ではある議員が別の議員のもとに駆け寄って談笑。中には頭をガックリと垂れて、10分以上も寝入っている議員もいる。

 時間が経つと自分の席を離れて廊下で電話をする議員や、30分以上も離席する議員が出てきた。周囲に「それじゃ」とばかり挨拶して、途中退席する議員も少なくない。

 テレビのニュースでは厳粛な議論が交わされている印象があるが、実際に現場に来てみると、閉会中審査の緊張感のなさを肌で感じた──。

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