柳田自身は今年1月のトークショーで「1番やと準備が忙しいし、4番は初回に打順が回ってくるか分からないのが嫌」として、初回に打席が回ってくる2番か3番で打ちたいと明かしている。
ジャーナリストの広尾晃氏の協力のもと、2011年から2020年まで、柳田の打順ごとの成績をまとめたのが別掲表である。打席数に開きがあるが、傾向は窺える。広尾氏が語る。
「1番だと出塁率は5割に迫り、得点に繋がりますし、3番は高い打率で安定しています。ただ、注目は2番に置くと長打率が飛び抜けて高くなり、1試合あたりの打点が1点を超えていること。メジャーでは先制点を取るために2番に強打者を配置することが多くなっている。柳田は打順の役目を理解していて、走者がいなければホームランを積極的に狙っていると考えられます。今の柳田は狙って打てる状態なので、2番がベストでしょう」
杉本氏も2番に据えたほうが対戦相手に重圧をかけられるという。
「初回に限っていえば、2番で出塁されると、1アウトでクリーンアップに回る。初回から大チャンスになるわけです」
総合すれば「ホームラン」「得点」の記録を伸ばしやすいのは、2番という指摘である。
一方、広島商業の先輩でヘッドコーチとしても柳田を指導してきた達川光男氏は3番を推す。