国内

天皇陛下、初めての「オンライン」に充実感も宮内庁は及び腰

コロナ禍でも国民とともにある方法を模索されている天皇皇后両陛下(2月3日、東京・港区 撮影/JMPA)

「臨場感があって、人と人とのつながりを感じました」。充実感に満ちた表情で、天皇陛下(60才)はそうおっしゃった。

 天皇皇后両陛下は8月20日、「新型コロナ感染症流行下における水災害への対応」をテーマにした国際オンライン会議を聴講された。

「現在、一般国民の間では、仕事の会議でも学校の授業でもオンラインは当たり前のことですが、実は、両陛下がオンラインでご活動されるのはこれがまったく初めてのことだったんです」と語るのは、ある皇室ジャーナリスト。

「プライベートでオンラインを活用されることもあるでしょうが、公の場での初体験として、陛下は『臨場感』という前向きな感想を述べられました。雅子さま(56才)も同様のお気持ちを抱かれたことでしょう。

 当初、会議には陛下のみが参加予定だったそうですが、当日は雅子さまも同席されたので驚きました。会議のテーマは水問題をライフワークとされる陛下の専門分野です。ですが、雅子さまも陛下と同様に、参考資料にびっしりとメモを取られるなど、熱心なご様子を見せられていました」

 遡ると今年2月、天皇陛下は誕生日の会見で《変化の激しい時代にあって、社会の変化や時代の移り変わりに応じた形でそれに対応した務めを考え、行動していくことは大切なこと》と述べられた。いくら両陛下が国民との触れ合いを大切にされてこられても、このコロナ禍では難しい。前出の皇室ジャーナリストは「陛下はオンラインでのご活動や、SNSでの情報発信も視野に入れておられるだろう」と語る。

 ただ、とにかく前例踏襲で“安全運転”をしたい宮内庁の一部は、両陛下の「オンライン解禁」という新しい挑戦には及び腰だという。

「宮内庁は、“オンラインでは心の通い合いに限界があり、あくまで国民と同じ空間を共有することが大切”という理由で、その活用に否定的です。だからこそ、陛下はあえて『つながりを感じた』と感想を述べられることにより、オンラインでも心の通い合いができることを強調されたのではないでしょうか」(前出・皇室ジャーナリスト)

※女性セブン2020年9月10日号

5月20日、日赤幹部からご進講を受けられる両陛下(宮内庁提供)

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン