国内

三男世襲目論む二階幹事長に菅首相、世襲反対の旗下ろすか

かつて世襲候補の制限を掲げていた菅首相だが二階氏には甘いか…(時事通信フォト)

かつて世襲候補の制限を掲げていた菅首相だが二階氏には甘いか…(時事通信フォト)

 菅義偉・首相は新内閣を「国民のために働く内閣」と命名した。しかし、実際には二階俊博・幹事長、麻生太郎・副総理という“長老政治家”に操られているに等しいのだという。

 その麻生氏が菅氏に迫っているのが解散・総選挙だ。解散風が強まる中、緊迫してきたのが自民党の「世襲」バトルと「議員定年廃止」をめぐる世代間抗争だ。

「私のような普通の人間でも、努力をすれば総理大臣を目指すことができる。まさにこれが日本の民主主義ではないか」

 総裁就任会見でそう語った“叩き上げ政治家”の菅氏は、親から地盤(後援会)、看板(知名度)、カバン(政治資金)を引き継いで楽に当選してきた世襲議員を嫌う。

 麻生政権の選対副委員長だった2009年の総選挙では、党内の2世、3世議員たちの猛反対を押し切ってマニフェストに「世襲候補の制限」を盛り込み、その後も、「私の持論だが、世襲制限は必要だと思っている」と言い続けてきた。

 だが、麻生氏と二階氏は“菅は逆らえない”と世襲を進める構えだ。3世議員である麻生氏の場合はすでに“4世”となる長男への後継レールが敷かれているが、二階氏にはもっとはっきり菅氏に世襲を「公認」させたい事情がある。政治ジャーナリスト・野上忠興氏がこう指摘する。

「二階氏は公設秘書の三男に地盤を継がせたい。しかし、選挙区の和歌山3区では、世耕弘成・参院幹事長が二階氏の引退を待って鞍替え出馬に意欲を見せている。それを阻止するために、二階氏は菅首相に世耕氏ではなく自分の息子を自民党公認とさせ、大義名分にするつもりでしょう」

関連記事

トピックス

「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
史上初の女性総理大臣に就任する高市早苗氏(撮影/JMPA)
高市総裁取材前「支持率下げてやる」発言騒動 報道現場からは「背筋がゾッとした」「ネット配信中だと周囲に配慮できなかったのか」日テレ対応への不満も
NEWSポストセブン
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
米ルイジアナ州で12歳の少年がワニに襲われ死亡した事件が起きた(Facebook /ワニの写真はサンプルです)
《米・12歳少年がワニに襲われ死亡》発見時に「ワニが少年を隠そうとしていた」…背景には4児ママによる“悪辣な虐待”「生後3か月に暴行して脳に損傷」「新生児からコカイン反応」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン
“1日で100人と関係を持つ”動画で物議を醸したイギリス出身の女性インフルエンサー、リリー・フィリップス(インスタグラムより)
《“1日で100人と関係を持つ”で物議》イギリス・金髪ロングの美人インフルエンサー(24)を襲った危険なトラブル 父親は「育て方を間違えたんじゃ…」と後悔
NEWSポストセブン
「父と母はとても仲が良かったんです」と話す祐子さん。写真は元気な頃の両親
《母親がマルチ商法に3000万》娘が借金525万円を立て替えても解けなかった“洗脳”の恐ろしさ、母は「アンタはバカだ、早死にするよ」と言い放った
NEWSポストセブン
来日中国人のなかには「違法買春」に興じる動きも(イメージ)
《中国人観光客による“違法買春”の実態》民泊で派遣型サービスを受ける事例多数 中国人専用店在籍女性は「チップの気前が良い。これからも続けたい」
週刊ポスト
自宅への家宅捜索が報じられた米倉(時事通信)
米倉涼子“ガサ入れ報道”の背景に「麻薬取締部の長く続く捜査」 社会部記者は「米倉さんはマトリからの調べに誠実に対応している」
米・フロリダ州で元看護師の女による血の繋がっていない息子に対する性的虐待事件が起きた(Facebookより)
「15歳の連れ子」を誘惑して性交した米国の元看護師の女の犯行 「ホラー映画を見ながら大麻成分を吸引して…」夫が帰宅時に見た最悪の光景とは《フルメイク&黒タートルで出廷》
NEWSポストセブン