「昨年から原監督は、若手を積極的に起用しながら育ててきた。その成果が今年になって顕著に現れ、選手層が厚くなっている。今季の増田大輝のようなスペシャリストは、1990年にはいなかった。どの選手も危機感を持ちながら、試合に出ているので、優勝が早く決まったからといって、緊張感を失う選手はいないでしょう。
主力の3人にしても、坂本は2000本安打が懸かっているし、岡本はホームランと打点のタイトル争いに必死です。丸も去年、絶不調に終わった日本シリーズの借りを返すことに燃えているでしょう。たしかに先発陣は斎藤雅樹や桑田真澄など5人の10勝投手を輩出し、130試合制で70完投した1990年と比べると、層が薄い。しかし、リリーフ陣は今年の方が充実している。早く優勝できれば、リリーフ陣を休ませられるメリットもあります」
昨年、日本シリーズではソフトバンクに4連敗した巨人。今年はパ・リーグ王者を倒し、8年ぶりの日本一奪回となるか。