菅氏が仕えた小此木元通産相(時事通信フォト)

菅氏が仕えた小此木元通産相(時事通信フォト)

 1984年に小此木通産大臣秘書官に抜擢され、そこから1987年4月には横浜市議選に初当選する。かたやコンピュータによる情報技術を学んだ東工大卒の滝は、父親の事業を引き継いだあと、自ら「情報伝達メディアの創出」を社業として掲げた。折しも、中曽根の電電公社民営化とともに通信回線が自由化されると、レストランなどの情報を提供する端末「JOYタッチ」を開発し、東京駅でも一等地の「銀の鈴」広場に設置する。この頃の菅と滝との関係について、先の実業家はこう言った。

「もとは小此木代議士が滝親子と付き合いがあったのでしょうが、小此木事務所で旧国鉄の担当秘書だった菅はそこで滝と知り合ったのでしょう。そうして、横浜市議になってからますます関係を深め、彼をスポンサーにしていくのです」

 1996年1月、ヤフージャパンなどが創業され、日本にインターネットの幕が開くと、滝は6月、飲食店の検索サイト「ぐるなび」を開設する。そして菅はこの年の10月、衆院に初当選する。

280万円の献金

 ちなみに滝の率いるエヌケービーは初当選した1996年から2012年のあいだ、菅が代表を務める「自民党神奈川県第2選挙区支部」と資金管理団体「横浜政経懇話会」に280万円を献金している。また、菅と昵懇だった元TBSのジャーナリストが1916年に会社を辞めると、エヌケービーの関連企業が月額42万円の顧問料を支払ってきたことなどは、広く知られている。その2016年4月、滝は観光情報サイト「LIVE JAPAN」を立ち上げた。これが、菅の肝煎りで、観光庁が推進してきたインバウンドをあて込んだ事業なのは言うまでもない。ある滝の知人はこう話した。

「滝氏はぐるなびと同時に『ぐるたび』という旅行情報サイトも立ち上げており、その流れに沿ったビジネスでしょう。今でいえば、コロナ対策のGo Toキャンペーンみたいなものです」

 Go Toキャンペーンは「トラベル」「イート」「イベント」「商店街」という4事業がある。全国の飲食店の救済を目的としたGo Toイートでは、文字どおり、紹介サイトであるぐるなびが、うま味を得ている。

 コロナ禍で飲食業がピンチになる中、ぐるなびもまた、9月の中間決算で前年4億円の黒字から54億円の最終赤字に転落。で、10月からGo Toイートが始まると、業績が急回復している。だが、そこにも裏事情がある。ある農水省の関係者はこう首を傾げる。

「初めGo Toキャンペーンは、経産省が電通を窓口にして4つの事業すべてを取り仕切る予定だった。しかし例のトンネル会社問題(*注)が発生して電通が6月1日になって下りてしまい、菅官房長官の指示で所管官庁それぞれで対応することになった。イートは農水省が対応することになり、まずぐるなびにヒアリングをしろとなった。6月10日頃、ぐるなびから話を聞き、7月の夏休み前から始めようとなったのです」

【*注/持続化給付金の手続き業務が、一般社団法人から電通に再委託されていた問題。この法人は電通が実質的に運営しており、再委託するためのトンネル団体になっているとの批判が上がり、電通は当面の間、経産省からの新規事業を受託しないことを発表した】

関連記事

トピックス

初期のがんを患い仕事をセーブしたこともあったが、いまは克服した黒田氏 (時事通信フォト)
《独占キャッチ》宮内庁新長官が発表していた“異色の小説”の中身 大人の恋愛を描いた作中には凄惨なシーンや男性優位の視点も 
女性セブン
ドイツ女子ボブスレー代表選手のリザ(インスタグラムより)
【ミラノ五輪の裏事情】「遠征費のために…」女子金メダリストが“ポルノ”SNSで資金調達で波紋「同ケース相次ぐ」 
NEWSポストセブン
2025年8月末にフジテレビを退社した元アナウンサーの渡邊渚さん( Instagramより)
渡邊渚さんが綴る「ベッド」の思い出 病床の暗い記憶よりも先に浮かんだ幼少期の「エコロジー桃太郎」の長編創作ストーリー そこにはやわらかく小さいな光が
NEWSポストセブン
大谷の2026年シーズンが始まった(時事通信/Aflo)
《半袖&短パンでエグい二の腕があらわに》大谷翔平が自主トレ初日に見せたムキムキボディー、注目される“真美子さんのアリゾナ入り”…メジャーでは「家族と共にキャンプイン」も一般的
NEWSポストセブン
高市早苗・首相の等身大パネルと共に演説する杉田水脈氏
【衆院選注目選挙区ルポ・大阪5区】公明党の地盤に“落下傘候補”として出馬した自民党・杉田水脈氏、秘密兵器は「高市早苗等身大パネル」 れいわ・大石晃子氏と激しい舌戦
週刊ポスト
「シル活」の最前線を取材した(『ボンボンドロップシール』公式Xより)
「ボンドロ10万円転売も」「ものの数十分で売れちゃう」“シル活民”がシール争奪戦で爆速購入できるカラクリとは《大人たちも血眼に》
NEWSポストセブン
東京7区から立候補している自民党・丸川珠代氏(時事通信フォト)
《「手が冷たい、大丈夫?」と“ガサガサ”の手で握手し…》高市人気に乗じて “裏金夫婦”丸川珠代氏の返り咲きなるか…新年会行脚でも見えた“再選への野心” 
NEWSポストセブン
日本維新の会との交渉を急進展させた小泉進次郎陣営(時事通信フォト)
《衆院選各地でギャン泣き続出》小泉進次郎防衛大臣に「赤ちゃん抱っこ」を求める人たち 「抱っこした結果がこの光景…」「新たな展開」母親たちが小泉大臣に期待している意外な姿
NEWSポストセブン
垂秀夫・前駐中国大使が中国出身女性と“二重生活”を送っている現場をキャッチ(写真/共同通信社)
「対中強硬派」として知られる垂秀夫・前駐中国大使、秘かに中国出身女性のマンションに通う“二重生活”疑惑 母子と“もう一つの家族”を築く現場をキャッチ
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「横たわる少女の横で四つん這いに…」アンドリュー元王子、衝撃画像が公開に…エプスタインと夫婦でズブズブで「英王室から追放しろ」 
NEWSポストセブン
皮膚科の医師だった佐藤容疑者
収賄容疑で逮捕された東大教授の接待現場 “普段は仏頂面”な医学界の権威が見せた二面性「年甲斐もない異様なはしゃぎ方」
女性セブン
「大谷ファミリー」の活動指針が徐々に明らかになりつつある
《家族でハワイに行ける成長ぶり》大谷翔平が長女をインスタに掲載する「価値観の変化」…真美子さんは「教育分野に興味」
NEWSポストセブン
「高市バブル2.0」到来で“日経平均株価7万円”の予測も 高市政権の17の重点戦略分野の株価上昇に期待、世界トップクラスの技術を持つ「フィジカルAI」にも注目
「高市バブル2.0」到来で“日経平均株価7万円”の予測も 高市政権の17の重点戦略分野の株価上昇に期待、世界トップクラスの技術を持つ「フィジカルAI」にも注目
マネーポストWEB