1億円以上の年俸の投手は47人いるが、広尾氏が算出したデータ(1イニングあたりの年俸)によれば、全選手の中で最もコスパが悪いのはサファテだった。1イニングあたりの年俸が1000万円以上となったのは、一軍登板がなかったサファテ、野上亮磨、スチュワートJr.以外にも4人いた。中崎翔太2900万円、ジャクソン1714.3万円(ロッテ=年俸1億2000万円・7イニング)、藤川球児1666.7万円(阪神=年俸2億円・12イニング)、バンデンハーグ1428.6万円(ソフトバンク=年俸3億円・21イニング)だ。
これに、森唯斗965.0万円(ソフトバンク)、山崎康晃954.9万円(DeNA)、増井浩俊841.1万円(オリックス)と続く。巨人からロッテにトレードされた澤村拓一は550万円でワースト13位(1億5400万円・28イニング)で、開幕から13連勝した巨人の菅野智之は510.5万円で15位(6億5000万円・127.1イニング)だった。
逆に最もコスパが良かったのは中日の大野雄大で95.8万円(1億3000万円・135.2イニング)。続いてバーヘイゲン98.5万円(日本ハム)、涌井秀章100万円(楽天)、有原航平113.6万円(日本ハム)、和田毅116.7万円(ソフトバンク)、美馬学120万円(ロッテ)、西勇輝146万円(阪神)、石川雅規149.3万円(ヤクルト)、山岡泰輔165.7万円(オリックス)、野村祐輔169.8万円(広島)と続く。
「レギュラー・シーズンが120試合になったことで、コスパの悪い選手が多い。そしてコロナ禍で1試合も出ていない選手もいる。これが今年の大きな特徴でしょうね。アクシデントというか、特別のシーズンだったといえます。当然、投手でコスパがいいのは若手の先発投手だが、日本はメジャーと比べて中継ぎや救援投手の評価が高いため、救援投手のコスパが悪い。エース級とクローザーは同じような評価をされてきたが、今年は新たな基準ができる可能性が高いでしょう」(広尾氏)
プロの投手は、投げてナンボということのようだ。下記リンクから、野手編もぜひご覧いただきたい。こちらも驚きの結果が出た。