芸能

たけし・さんま・タモリ お笑いBIG3は女子アナとどう接したか

タモリは、有賀さつきアナと共演した『笑っていいとも!』や『Mステ』で、若手アナに慕われる

タモリは、有賀さつきアナと共演した『笑っていいとも!』や『Mステ』で、若手アナに慕われる

 バラエティ番組での大物MCと共演によって女子アナのイメージが決定づけられることも珍しくない。ビートたけし、明石家さんま、タモリというお笑いBIG3は、女子アナとどう接してきたのか。「てれびのスキマ」こと戸部田誠氏がレポートする。

 * * *
 1988年にフジテレビに入社し、有賀さつき、河野恵子、とともに「花の三人娘」と呼ばれた八木亜希子の初めてのレギュラーはタモリ司会の『笑っていいとも!』(フジテレビ系、1982~2014年)。「テレフォンショッキング」で翌日のゲストに電話を掛ける「テレフォンアナウンサー」だった。初日は緊張しすぎて本来ステージの隅にいるべきところ、真ん中まで出てしまい、タモリが「出すぎだよ、お前」「おとなしい顔してなんてやつだ」とツッコむことで笑いが生まれた。

 八木同様、フジテレビの女子アナはまず始めに『いいとも』の「テレフォンアナウンサー」となることが多く、結果的にタモリは女子アナの“教育係”を担っていた。

 昨年末にYouTuberとの結婚を発表した久代萌美もギリギリそれに間に合った世代だ。彼女は初対面でタモリに「俺に興味ないだろ」と言われたという。ちょっとした視線の動きをよく観察しているのだ。

 タモリは『ミュージックステーション』(テレビ朝日系、1986年~)でも下平さやか、堂真理子、竹内由恵、弘中綾香らを、『ブラタモリ』(NHK、2008年~)でも久保田祐佳、桑子真帆、近江友里恵らと共演。林田理沙がタモリから「仕事をするな」と言われたと証言しているように一貫して自然体であることを求め、そこで培った柔軟性で、その後、各局の看板女子アナとして飛躍している。

 さんまは芸人であれ、前述の八木や、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系、2009年~)の加藤綾子ら女子アナであれ、素人でさえも、ひとたび同じスタジオに立てば一緒に笑いを作る共演者として接し、厳しい要求を課していく。

 逆に、ビートたけしは『平成教育委員会』(フジテレビ系、1991~1997年)の小島奈津子や高島彩などのように、進行役として信頼を寄せることはあるが、笑いの部分に女子アナを立ち入らせるのをあまり好まないように見える。一方で『お笑いウルトラクイズ』(日本テレビ系、1989~1996年。以後は特番)に起用山本モナのように身一つになった女子アナに対しては“仲間”として手を差し伸べたりもしている。

 まさに女子アナとの接し方は三者三様。だが、彼らとの共演が彼女たちにとって大きな糧となっているのは間違いない。

【プロフィール】
戸部田誠(とべた・まこと)/1978年生まれ。ペンネームは「てれびのスキマ」。著書に『タモリ学』『1989年のテレビっ子』など。

イラスト/長堀久子(オイコーポレーション)

※週刊ポスト2021年3月12日号

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン
“ボディビルダー”というもう一つの顔を持つ
《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」
NEWSポストセブン
チームを引っ張るドミニカ人留学生のエミールとユニオール(筆者撮影、以下同)
春の栃木大会「幸福の科学学園」がベスト8入り 元中日監督・森繁和氏の計らいで来日したドミニカ出身部員は「もともとクリスチャンだが幸福の科学のことも学んでいる」と語る
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
お笑いコンビ「ガッポリ建設」の室田稔さん
《ガッポリ建設クズ芸人・小堀敏夫の相方、室田稔がケーブルテレビ局から独立》4月末から「ワハハ本舗」内で自身の会社を起業、前職では20年赤字だった会社を初の黒字に
NEWSポストセブン
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン
「オネエキャラ」ならぬ「ユニセックスキャラ」という新境地を切り開いたGENKING.(40)
《「やーよ!」のブレイクから10年》「性転換手術すると出演枠を全部失いますよ」 GENKING.(40)が“身体も戸籍も女性になった現在” と“葛藤した過去”「私、ユニセックスじゃないのに」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン