国内

福岡5才児餓死事件 逮捕された母親とママ友は同じ宗教の信者だった

咲き乱れる花を背景に。黒いTシャツ姿の赤堀容疑者

チューリップに囲まれた赤堀容疑者の姿

 昨年4月、5才だった翔士郎ちゃんに充分な食事を与えずに餓死させた疑いで、母親の碇利恵容疑者(39才)と知人の赤堀恵美子容疑者(48才)が、3月2日に保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕された。福岡県篠栗町で発生した5才男児の餓死事件は、いわゆる「ネグレクト」に知人女性が絡んでいたことで、大きな波紋を呼んでいる。

 碇容疑者の離婚前をよく知る人たちは、みな口を揃えて、「穏やかで、子供に声を荒らげることもなく、仲のよい家族だと思っていました」と語る。新興住宅街の一角にある、2階建ての一戸建て。そこが、碇容疑者が一家で暮らしていた家だ。休みの日には一家5人で遠出をし、夏休みになれば庭にプールを出して兄弟が歓声を上げていた。

 そんな、絵に描いたような幸せな一家に、赤堀容疑者は入り込んでいった。

「毎日のように、旦那さんが出勤した後の碇さんの家に遊びに来ていましたよ。“あの人、面白い人なの”と、赤堀さんのことを彼女がうれしそうに話していたのを思い出します」(近隣住民)

 その後、碇容疑者の態度が変わっていくのに時間はかからなかった。

「外で顔を合わせてもそそくさと家の中に入っていくようになり、交流がなくなってしまいました。いま思うと、近所の人が悪口を言っていたとか嘘をつかれていたんでしょう。そんな具合なので、近所づきあいもなくなっていきました」(前出・近隣住民)

 碇容疑者は赤堀容疑者から、夫の不倫疑惑を吹き込まれ、すぐに3人の子供を連れて家を出る。離婚が成立するより前の2018年11月のことだ。生活保護費を受給しても、赤堀容疑者にほぼ全額渡すだけ。その結果、すぐに家賃を滞納し、転居を余儀なくされた碇容疑者が昨年辿り着いたのが、事件現場となったマンションだった。

 このときすでに、碇容疑者は、友人も夫も肉親も、すべてのコミュニティーを断絶し、ただ1人、“守ってくれる”赤堀容疑者のみを頼った。その2人をさらに強固に結びつけたとされるのは「信仰」だった。赤堀容疑者は、ある宗教団体の活動に熱心に参加していたという。団体関係者の話。

「赤堀さんのところは、両親の代からの熱心な信者だと聞いていました。十数年前、この土地に来たときにも活動に積極的に参加してくれてね。機関紙を広く読んでもらおうと近所に営業活動をしたり、選挙の際には団体が応援している候補者に票を入れてもらうよう積極的に投票をお願いしたりしていました。都会はどうなのかわからないけど、田舎だとこういうつながりが意外と大事なんですよ。

 ただ、亡くなった子のお母さんはあの女性に勧誘されたというわけではありません。もともと信者だったと聞いています。そこが2人の共通項だったのでしょう」

関連キーワード

関連記事

トピックス

中居、国分の騒動によりテレビ業界も変わりつつある
《独自》「ハラスメント行為を見たことがありますか」大物タレントAの行為をキー局が水面下でアンケート調査…収録現場で「それは違うだろ」と怒声 若手スタッフは「行きたくない」【国分太一騒動の余波】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
皇室に関する悪質なショート動画が拡散 悠仁さまについての陰謀論、佳子さまのAI生成動画…相次ぐデマ投稿 宮内庁は新たな広報室長を起用し、毅然とした対応へ
女性セブン
定年後はどうする?(写真は番組ホームページより)
「マスメディアの“本音”が集約されているよね」フィフィ氏、玉川徹氏の「SNSのショート動画を見て投票している」発言に“違和感”【参院選を終えて】
NEWSポストセブン
スカウトは学校教員の“業務”に(時事通信フォト)
《“勧誘”は“業務”》高校野球の最新潮流「スカウト担当教員」という仕事 授業を受け持ちつつ“逸材”を求めて全国を奔走
週刊ポスト
「新証言」から浮かび上がったのは、山下容疑者の”壮絶な殺意”だった
【壮絶な目撃証言】「ナイフでトドメを…」「血だらけの女の子の隣でタバコを吸った」山下市郎容疑者が見せた”執拗な殺意“《浜松市・ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
連続強盗の指示役とみられる今村磨人(左)、藤田聖也(右)両容疑者。移送前、フィリピン・マニラ首都圏のビクタン収容所[フィリピン法務省提供](AFP=時事)
【体にホチキスを刺し、金のありかを吐かせる…】ルフィ事件・小島智信被告の裁判で明かされた「カネを持ち逃げした構成員」への恐怖の拷問
NEWSポストセブン
「情報商材ビジネス」のNGフレーズとは…(elutas/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」は“訴えれば勝てる可能性が高い”と思った》 「情報商材ビジネス」のNGフレーズは「絶対成功する」「3日で誰でもできる」
NEWSポストセブン
入団テストを経て巨人と支配下選手契約を結んだ乙坂智
元DeNA・乙坂智“マルチお持ち帰り”報道から4年…巨人入りまでの厳しい“武者修行”、「収入は命に直結する」と目の前の1試合を命がけで戦ったベネズエラ時代
週刊ポスト
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
パリの歴史ある森で衝撃的な光景に遭遇した__
《パリ「ブローニュの森」の非合法売買春の実態》「この森には危険がたくさんある」南米出身のエレナ(仮名)が明かす安すぎる値段「オーラルは20ユーロ(約3400円)」
NEWSポストセブン