「いま、アイドルとは言いづらいです」
ジャニーズJr.で人気を二分していた森田と三宅健(41才)の「剛健コンビ」をツートップに、V6がデビューしたのは1995年。1997年にレギュラー番組『学校へ行こう!』(TBS系)がスタートすると、V6の人気は一気に全国的なものになった。しかし、2008年に放送が終わると、6人がテレビで揃うことが減っていった。グループとして、活動の場が少なくなったメンバーは、それぞれ個人の活動に力を入れていくようになる。森田にとって、それは演技だった。
2005年に劇団☆新感線プロデュースの舞台『荒神~ArAJinn~』で初主演を果たすと、2008年の舞台『いのうえ歌舞伎☆號「IZO」』で才能が開花。その後は、演出家の故・蜷川幸雄さん(享年80)にも目をかけられるようになった。
「その経験は大きかったそう。ある程度、演技に自信を持っていた森田さんは蜷川さんに固定観念を覆され、かけられた言葉の一つひとつを覚え、その意味を自分なりに解釈するなど舞台に没頭するようになりました」(舞台関係者)
その努力と呼応するかのように、森田の演技に磨きがかかる。2016年の初主演映画『ヒメアノ~ル』では猟奇的な役柄を好演した。
「R-15指定映画のサイコキラー役で、アイドルがやる役ではありませんでした。しかし森田さんはその役に果敢に挑み、周囲の期待に応えました」(映画関係者)
当時のインタビューで森田は「職業/アイドル」について聞かれると、《今はちょっと「アイドルです」とは言いづらい部分はありますね。もちろんベースにはあるんですが、ライブのときもスイッチを入れないとなかなかその感覚が出てこない》と語っている。
ファッション、価値観が変化した
アイドルからの脱却──それはある出会いから一気に加速する。2016年の8月、蜷川さんを追悼する舞台『ビニールの城』で、のちに妻となるりえと初共演を果たす。
「トップアイドルだったりえさんも蜷川さんの薫陶を受け、映画や舞台でその演技力が高く評価されるようになりました。当時、森田さんはりえさんを『一瞬で場の空気を変えられるすごい人』『人として、周りを見る目や接し方が素敵で勉強になる』と尊敬のまなざしで見ていましたね」(前出・舞台関係者)
ふたりの距離が近づくのに時間はかからなかった。同年10月、熱愛が報じられる。
「ゴルフ練習場で人目もはばからず、キスをしたという報道もありました。森田さんはアイドルで、交際報道自体ご法度でしたが、ふたりは周囲の目を気にせずどこでも手をつなぎ、堂々とデートを重ねてきました。
りえさんとつきあい始めて森田さんのファッションもガラリと変わりました。これまではスニーカーとジーパンが多かったですが、お揃いのロングコートを着ることもありました。りえさんと親しいスタイリストがやっているショップのアイテムが多く、年上のりえさんがコーディネートしてあげることもあるんでしょうね」(前出・芸能関係者)
別の芸能関係者が続ける。
「りえさんは結婚、出産、離婚、多くの恋愛と、何にも縛られずに自分の信じた道を歩んできました。その姿が森田さんにとって新鮮で居心地がよかったのかもしれません。森田さんは、りえさんと交際を始めてから明らかに変わりました」