「中学受験小学校」の人気も高まっている
一方、前年からの増加数では、品川翔英小学校、聖ドミニコ学園小学校、宝仙学園小学校、洗足学園小学校、カリタス小学校、横浜英和小学校、西武学園文理小学校など中学受験することが前提の教育が行われる学校が並ぶ。
全員ないし多くが中学受験する姿勢の私立小学校の環境のほうが、子どもが受験に抵抗なく挑めるという考えである。実際、こうしたタイプの小学校は学習進度が速く、高学年後半までにカリキュラムを終え、入試問題に取り組んでいる小学校もある。
高学歴サラリーマン、晩婚の保護者が多い
なぜ幼児教室を含め多数のお稽古事費用、送り迎え等大変な労力をかけて、また入学後も高額な学費がかかるのに、お受験するのだろうか。話を聴いてみると、学校のタイプにより異なる面はあるが、主に下記のような要素にまとめられる。
・公立小学校にはない恵まれた教育内容(レベルの高い教科指導、英語学習、学校によっては海外研修、遠隔地での宿泊研修、レベルの高い総合学習、きちんとした生活指導など)に惹かれて。
・育児放棄のような状況の子がいる公立小学校は回避したい。
・恵まれた環境(きちんとした教師、ゆとりある保護者、すばらしい施設など)で子どもを過ごさせたい。
お受験といえば、以前は限られた富裕層の家庭の子が主であったが、高学歴のサラリーマン家庭にまで広がってきていることが、小学校受験人口の増加を後押ししている。冒頭に述べた模擬試験会場でも、来場者の多くが見るからに高学歴のサラリーマンタイプだった。
また年齢層も比較的高い。仕事優先で来ていて晩婚の保護者が多いのである。ほとんどがスーツ姿で両親そろって参加していたのも印象的であった。