「そぉかぁ。そーれーぞーれーだぁーなー」
『石内尋常高等小学校 花は散れども』(2008年、シネカノン)/(C)2008「石内尋常高等小学校 花は散れども」製作委員会
『石内尋常高等小学校 花は散れども』(2008年、シネカノン)より
監督:新藤兼人 出演:柄本明、豊川悦司、大竹しのぶ
【あらすじ】売れない脚本家の山崎良人(豊川悦司)は、かつての恩師である市川義夫(柄本明)の定年祝いを兼ねた同窓会に出席し、30年ぶりに恩師や旧友らとの再会を果たす。その数年後、恩師が脳梗塞で倒れたとの知らせが入る。
「市川先生はもう、ろれつがまわっていません。先生はふと『蟹はなぜ横に歩く』と哲学的な問いを投げます。山崎の答えは、『生き物も人間もそれぞれです』。師弟という関係から、もっと距離の近い関係になった瞬間として描かれています」(寺脇氏)
取材・文/小野雅彦
※週刊ポスト2021年6月11日号