国内

コロナワクチン、日本人の副反応の要因を医師が分析 「量」か「体質」か

副反応の原因とは

副反応の原因とは

「2回目の接種後は4人に3人が発熱する。発熱は40℃に達することもある」。新型コロナウイルスのワクチンの副反応を調べている国の研究班がそう注意喚起した。

 モデルナ製を2回接種した自衛隊員およそ1000人のうち、実に75%以上が翌日に37.5℃以上の発熱をし、6割は38℃を超える高熱を出したという。7月21日の厚労省審議会「予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」で明らかになった。

 その審議会では、まず、ワクチン接種後の死亡例が報告された。2月17日から7月16日まで、ワクチン接種後に死亡が報告された事例は751人。前回の報告を考えると、1週間で約100人のペースで増えていることになる。

 さらに、会議では副反応の深刻さを示す冒頭の自衛隊員のデータについてやり取りが交わされた。発熱の多さについて、委員の1人が、厚労省の研究班代表である順天堂大学医学部の伊藤澄信客員教授に、こう尋ねた。

「モデルナ製は海外のデータでもこんなに年齢関係なく(副反応の発生率が)高かった印象ですか?」

 伊藤教授は困惑しながらこう語った。

「ちょっとびっくりするくらい高いので、海外の治験のデータも含めて、(製造元の)武田薬品の方に再度確認をしようと思っております」

 つまり、日本人は海外に比べて、副反応が多いとデータが示していたことを認めたのだ。

 また2回目の接種を受けた自衛隊員のうち40%を超える419人が、接種3日後まで病休、または仕事にならない状況だったという。伊藤教授は、病休の多さについて胸の内をこう明かした。

「自衛隊員ですので、“頑強なかたで病休が4割”というのはショック」
「(翌々日の病欠者が35人なので)5%くらいの頻度でなると考えると、本当に企業も体調を考えて(職域接種を慎重に)やらないと危ないのではないかと危惧しております」

 そして、伊藤教授はこう続けた。

「実は(発熱が)38℃以上の比率も高くて、最高40℃という人もいます。やはり(発熱が)これほど高い状態で、負担がかかるので、それについての準備をして接種をしていただかないと危ないのではと思います。特に高齢者のかたはあまり自覚症状が出ませんので、自覚症状がないままに無理をされる危険は、相当程度あるのではないかと危惧をしております」

 専門家が「準備をしないと危ない」と警鐘を鳴らすのが、日本のワクチン接種の現実である。

関連記事

トピックス

上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン
ラオス語を学習される愛子さま(2025年11月10日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまご愛用の「レトロ可愛い」文房具が爆売れ》お誕生日で“やわらかピンク”ペンをお持ちに…「売り切れで買えない!」にメーカーが回答「出荷数は通常月の約10倍」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《10代少女らが被害に遭った“悪魔の館”写真公開》トランプ政権を悩ませる「エプスタイン事件」という亡霊と“黒い手帳”
NEWSポストセブン
「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
『見えない死神』を上梓した東えりかさん(撮影:野崎慧嗣)
〈あなたの夫は、余命数週間〉原発不明がんで夫を亡くした書評家・東えりかさんが直面した「原因がわからない病」との闘い
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン