ライフ

心臓血管の専門医が指南 減塩食を正しく理解すれば半年で脱・降圧剤も

降圧剤について専門医が解説(写真は坂東ハートクリニックの坂東正章院長)

降圧剤について専門医が解説(写真は坂東ハートクリニックの坂東正章院長)

 患者を服薬のストレスやリスクから解放する“断薬”。「やめたいけど、なにをどうすればいいのか」と疑問を持つ患者は多いだろう。そこで今回は降圧剤について、「断薬に至るプロセス」を専門医に詳しく教えてもらった。

「降圧剤をやめたい」と思っても、高血圧は脳出血や心筋梗塞など多くの病気のリスクを高めるためなかなか踏み切れない。

 徳島県にある坂東ハートクリニックの坂東正章院長は、2003年の開院以来、そんな不安を持つ数多くの患者を「脱・降圧剤」に導いてきた。

 同院での治療は【1】家庭での正しい血圧測定法を教える、【2】問診で血圧上昇の要因を分析、【3】生活習慣、食生活を改善、が大まかな流れになる。

 転院してきた50歳の男性Aさん(身長173cm、体重83kg)は普段から運動はほとんどせず、20代の頃に比べて体重は20キロ増加。長年、2種の降圧剤(アダラートCR、ディオバン)を処方されていた。

「処方薬はいずれもすでに最大量でした。Aさんは、今のままだと、今後、さらに多くの降圧剤を服用しなければならないという不安がありました」

 問診で高血圧の原因は食生活に大きな問題があったが、管理栄養士との面談結果を見て坂東院長は驚いた。

「Aさんは食事に気を配っているつもりでしたが、テレビ番組で塩麹や岩塩が健康に良いと聞いて、ふんだんに使っていたのです。塩麹や岩塩は普通の塩と塩分はまったく同じであると伝え、食事の量も多かったので1回の食事でおかずは魚か肉1品と野菜2品の計3品までにするよう管理栄養士に指導してもらいました」

 Aさんの減薬基準は、朝の家庭血圧が上120未満で3日続くことだったが、4日後には実現。朝の降圧剤を1種中止した。その3日後には100まで下がったので、朝の降圧剤を中止し、夕方の降圧剤も減量。4か月後には体重が9kg減った。

「6週間後には120台で安定したので、降圧剤を完全に中止できました。Aさんが順調にいったのは、日常生活で食品成分のナトリウム表示を気にしはじめ、外食で脂身が多いステーキを選ばなくなるなど、意識を変えられたからです」

関連記事

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
JALの元社長・伊藤淳二氏が逝去していた
『沈まぬ太陽』モデルの伊藤淳二JAL元会長・鐘紡元会長が逝去していた
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン