国内

石田純一&甘糟りり子が振り返る「バブル期のディスコブーム」

石田純一氏

石田純一と甘糟りり子さん

 コロナ禍でなんともいえない閉塞感が漂う今の時代。対象的なのがバブル経済絶頂期の1990年ではないだろうか。そんな1990年を謳歌していた俳優の石田純一と今年6月にエッセイ『バブル、盆に返らず』を出版した作家の甘糟りり子さんに、当時を振り返ってもらった。

 石田は1990年当時36才。『抱きしめたい!』(フジテレビ系)などのトレンディードラマでブレーク。ヒット作『想い出にかわるまで』(TBS系)でその人気を確たるものとし、「トレンディー俳優」が彼の代名詞となった。

 一方、甘糟さんは当時26才。大学卒業後はアパレルメーカーに勤務。その後、作家の道を歩む。

 華やかな経歴のふたりは、「トレンド」をテーマにした日本テレビ系の情報番組『東京遊民』(1995年放送)に、石田は司会として、甘糟さんはスタッフとして参加している。この番組は、バブルを謳歌していたふたりにとって格好のフィールドだった。

ディスコで“最先端”を体感した

──東京では1960年代後半からほぼ8年おきにディスコブームが起きた。その中でも、ひときわ輝きを放ったのは、1984年に麻布十番に誕生したマハラジャだ。六本木の目と鼻の先にありながら、当時は最寄り駅がなかったため「陸の孤島」と呼ばれていた街に人が集まり始め、業界人や女子大生が夜な夜な闊歩した。

甘糟:あの夜もマハラジャにいたんですが、フロアは人であふれかえって、女の子同士の摩擦もすごかったんです。その夜一番盛り上がったとき突然、友達がダンスフロアの四隅にあるテーブルの1つに駆け上って、踊り出しました。すると、彼女に負けじと他の女性たちがテーブルの上へ。諸説ありますが、私はこれが“お立ち台が生まれた瞬間”じゃないかと思っています。

 麻布十番は当時はまだ地下鉄の駅がなくて、タクシーや自家用車で乗り付けなくてはならず、ちょっとしたハードルの高さも人気になった理由だと思います。

石田:麻布十番、西麻布、飯倉辺りを知っているっていうのがうれしいというか、通な気分になれましたからね。

──空間プロデューサーやコンセプターといった新しい職種の人々が、新しい物事を見つけ、流行の発信源となった。

甘糟:どこかのエリアがはやっては大衆化され、スノッブな人たちが次の対象を見つけてくる、の繰り返しでしたね。1986年に空間プロデューサーがニューヨークの「ウォーターフロント」という言葉をヒントにして仕掛けたのが、芝浦。インクスティック芝浦ファクトリーというライブハウスやタンゴというバーなどが次々とできました。1989年には今でも語り継がれる GOLDがオープン。芝浦人気の最高潮でしたね。

関連キーワード

関連記事

トピックス

真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)
オフ突入の大谷翔平、怒涛の分刻みCM撮影ラッシュ 持ち時間は1社4時間から2時間に短縮でもスポンサーを感激させる強いこだわり 年末年始は“極秘帰国計画”か 
女性セブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン