芸能

清原果耶の『おかえりモネ』 そろそろ「プランB」を考えるべきかも

その演技力は、ベテラン俳優、女優たちから太鼓判を押されている

清原果耶の演技力は高く評価されている

 鳴り物入りでスタートした朝ドラだが、順風満帆とは言い難いようである。ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が指摘した。

 * * *
 清原果耶主役のNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』(月~金・午前8時)。6日の平均世帯視聴率が11.5%(関東地区)という記事を目にして驚愕しました。まさか。盛り上がっていないとは聞くけれどそこまで落ちたのか。いやいやその日は広島平和記念式典があり、朝ドラの放送開始が8時ではなくて伸びた。それが視聴率に影響を及ぼした、と気付きました。

 録画視聴や見逃し配信の普及もあり、必ずしも視聴率が指標の全てではない。とはいえ、この朝ドラが最近パッとしないのもたしか。例えば『おかえりモネ』をネット検索すると「つまらない」という関連キーワードが表示される。多くの人がどこかモヤモヤして今ひとつ面白くない、と感じとっているのかもしれません。「苦戦はご都合主義の脚本に?」(日刊ゲンダイDIGITAL 2021年8月7日)という見出しも目にしました。

「ご都合主義」な要素。そうです、振り返るとご都合主義は随所に顔を出してきました。例えば上京してきた百音(清原果耶)が、宮城で出会った医師・菅波先生(坂口健太郎)と広い広い東京でバッタリ再会するあたり。同じコインランドリーを使っていたとは、もうびっくりです。

 今週は最もわかりやすいご都合主義的展開が見られました。

 テーマはパラリンピック選手の選考会。熱中症になりやすく夏のレースで葛藤する車いすマラソン選手の鮫島祐希(菅原小春)。「スポーツ気象」という角度からサポートしたいという気象予報士・朝岡(西島秀俊)に、一緒にチームに入ってと頼まれた百音。

 気温や風向き、鮫島の深部体温など徹底的にデータ分析しそれに裏打ちされたレースの「プランA」を作り上げる。

さて、車いすマラソンの選考会が迫ってきた時。百音は鮫島に「勝負に出てみてはどうか」と、これまでと別のプランを提案する。

「向かい風を切り裂いて全員ぶっちぎるのが鮫島さんのスタイルですよね」とこれまでのデーター主義をやめ、感覚で走る「プランB」を進言。

 そして選考会当日、突然雲の流れが変わった。「風が吹きます!」と百音は叫ぶ。鮫島は得意の向かい風の中で疾走し、選考会を見事パス……突然の風によって、鮫島がタイムを上げ百音の言った通りになる結末。ドラマツルギーとしてこの展開はどうなのか。ご都合主義の風が吹き過ぎていませんか。

関連記事

トピックス

高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
阿部なつき(C)Go Nagai/Dynamic Planning‐DMM
“令和の峰不二子”こと9頭身グラドル・阿部なつき「リアル・キューティーハニー」に挑戦の心境語る 「明るくて素直でポジティブなところと、お尻が小さめなところが似てるかも」
週刊ポスト
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン