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動画を見すぎた日はまぶたを温めて疲労回復を(イメージ)

『スマホ廃人』(文春新書)の著者でジャーナリストの石川結貴さんは「時給換算」と「日数換算」をすすめる。

「1日3時間動画を見たとすると、ひと月で90時間です。これを時給1000円で換算すると9万円になり、1年間続けたら100万円を超えます。ダラダラと見続ける動画にそれだけの価値がありますかと聞きたい。

 また1日3時間見続けると1年で1080時間ですが、これを24時間で割ると45日分に相当します。1年のうち1か月半も動画を見るならば、ほかにできたことがいっぱいあったはず。そうした視点を持つことが、スマホ動画脳を阻止するストッパーになります」(石川さん)

 特にダメージが大きい目に配慮した使い方も知っておきたい。二本松眼科病院の眼科専門医・平松類さんはいう。

「視聴するなら就寝前を避け、意識的にまばたきをするようにして、1時間につき1回は休憩を入れましょう。画面の明るさはなるべく控えめに設定し、目の疲労回復のためお風呂に入ったときはまぶたを温めてください」(平松さん)

 認知症の専門医で「もの忘れ外来」を開設するおくむらメモリークリニック院長の奥村歩さんは、大切なのはメリハリのついた使い方だと指摘する。

「私はスマホ動画そのものを否定してはいません。現に料理やスポーツなどを効率よく学ぶには、脳に大量の情報を一遍に与えてくれる動画が適しています。目的とする動画を見終わったら、外を散歩して五感を使ってみたり、あえて何も考えずに頭をぼんやりさせることで脳を休ませ、回復させるように心がけてほしい」(奥村さん)

 スマホ動画の再生ボタンを押すとき、あなたの人生は一時停止している──。

※女性セブン2021年8月19・26日号

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